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パリ現代アートギャラリー攻略ブログ


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このあいだSHIFTというサイトに記事を書いたよー!という話をしましたが、実はそのSHIFTのお話を頂いた前日、産経新聞主催のIza!というサイトの「専門家ブログ」というカテゴリーにて、ブログを書いてみませんか。というお誘いを受けました。

このIza!ってこういうサイトらしいです。
「イザ!はニュース配信サービスにユーザー参加型の双方向サービスを組み込んだ新感覚のニュースサイトです。
新聞社から提供されるニュース記事に加え、ユーザーが書くブログ、ユーザーがブックマークしたサイト、ユーザーが書く用語解説といった種類の異なる種類の情報を連携させて提供することで、「今をもっと知る」ことのできるサービスを目指します。」

「専門家ブログ」?私、別に専門家ちゃうねんけど、どうしよう?と思ったんですが、せっかく舞い込んできたお誘い。自信がなくって断るよりも、是非挑戦してみよう!と、とりあえずやれるだけやってみようと思います。
で、考えに考えた末(ってそこまで考えてませんけど。)なんてったって「専門家ブログ」ですから、できるだけHOW TOっぽいことを書こう!と思い立ち、展覧会や普段の出来事などを書くのではなく、ギャラリーめぐりにしぼって書くことにします。

その名も「パリ現代アートギャラリー攻略ブログ」!

またたいそな名前をつけてしまったもんだ。

攻略できるかわかりませんけど、読んでくれる人が、「パリでギャラリーに行ってみようかな。」とか「気楽にパリでギャラリー巡りってできるんや!」って思ってもらえるのが、私の個人的な目標です。

このブログにもギャラリー巡りのことを書き続けたいと思っていますが、「攻略ブログ」のほうはもう少し丁寧に一つ一つのギャラリーや展覧会について書きたいなあと思っています。(あともうちょっとましな関西弁で。これがむずい。)

すべて今のところ「こうしたいなあ」という次元でしかないので、どうなるかわかりませんけど、このブログでも向こうでアップする度に報告しますので、是非見ていってください。

そんなわけでお話を頂いてから実は何週間か放置していたんですが、今日一本目の記事を書きました。

でも実はこれ、以前にここに書いた記事と同じです。
だから見なくていいです。

これからはここに書いていないことや、ここに書いた以上のことを書いていきたいので、次回から見てください。

http://kana-sunayama.iza.ne.jp/blog/

いちいちわがままですんません。


とりあえず、すべてやめずに持続していくことが大切だと思うので、肩肘張らずに手をつけていきたいです。


これからもよろしくお願いしまーす。
そんなわけで今日もクリック!


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09/30 03:09 | ワタクシゴト | CM:2 | TB:0
Documenta 12 : フリデリツィアヌム美術館/Museum Fridericianum


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ドクメンタ12のことを書くのをすっかりほったらかしにしていました。

さてさて今回はドクメンタ12の中でも毎回メイン会場として使用されているフリデリツィアヌム美術館(Museum Fridericianum)での展示のなかで、私が好きだったものを紹介。

まず会場のエントランス部分にあるJohn McCracken。エントランスなので、みんな素通りしがちだけれど、右と左両面に鏡があって、中心には鏡の張られた長方体。鏡にはエントランスの同じイメージがどこまでも続いていて、まるでラビリンスのよう。それがこの会場からドクメンタ12体験を開始した私の高揚感と緊張感をからかっているようでした。でも「おーし!いくでえー!」とやる気を奮い立たせていざ出陣!

ポール クレーの描いた天使のデッサンコピーに待ち受けられながらも、まずは一つ目の展示室。Lole de Freitasのインスタレーションに包み込まれます。
P1000412L.jpg

なんとこの重量感のある素材でできていながら、ふわりと舞っているような透明感のあるインスタレーション、実は会場の外側にも続いています。あれみたい。あのプールとかにある、長いぐるんぐるんの筒状の滑り台がプールの外まで出てることがありますよね。あれみたいじゃない?
P1000438_1.jpg



その横にはZheng Guoguのろうそくでできた戦闘車。
Zhen Guogu



前回の記事で、やけにフューチャイングされていたと書いたPeter Friedlの作品の中で、私が好きだったものはこちら。
P1000432_1.jpg P1000433_1.jpg

メスのライオンじゃなくてトラが、多分まだ子供だと思うんですが、へびのぬいぐるみで遊んでいるという映像作品。最初見たときは、ライオンじゃなくてトラが蛇をもてあそびまくって食べるという映像だと思いこんでいたんですが、よく見てみると、蛇はぬいぐるみで、ライオンじゃなくてトラはただ子猫のように遊んでいるだけ。でもラライオンじゃなくてトラ=凶暴という私たちの頭に叩き込まれた知識と、きっとうれしくて楽しくて子猫のように気が狂ったように遊んでいるだけなのに、無残に弄んでるんだわ。と思ってしまう偏見が一気に覆された瞬間、「うわ、こわいわー。」という思いが「かわいいなあ。私の猫は今頃どうしてるやろ。」という思いに、切り替わった自分自身に驚きました。


思わずニヤニヤしてしまったのがこちらのパフォーマンスヴィデオ作品。Lin Yilinの「Safety Manoeuvering Across Lin He Road」。アーティスト本人が48個のコンクリートブロックをLin He Roadという大通りの横断歩道の上を左から右へ一ブロックずつ移動させていくというもの。はっきりいってしまえばそれだけのパフォーマンスなんですが、妙に「こういう感覚ってやっぱり大陸の人しか持てないよなー。」って納得してしまいました。なぜかというと、びゅんびゅんトラックや車やバイクの走る大通りを信号が青であろうと赤であろうと関係なく、一定の速度で、それもけだるそーにブロックを動かす。そのブロック移動のけだるさと、その周辺のいらだった喧噪。まったく異なる二つの世界が成り立っている。このコントラストが素晴らしく、なんだか大げさな話になりますが、そこにこそ中国の長い長い歴史を感じるように思ったんです。
P1000418.jpg



こちら展示場の非常に暗い照明をうまく調和して、とても繊細な美しさを見せてくれた、Lili Dujourieの「Gyrus」 「Cecilia」 「Dolores」。一見まるでデッサンのように見えるこの作品は、針金でできたポートレートで、壁に設置されていながら平面と立体の間を行ったり来たりするような体験を私たちに与えてくれます。この記事の一番最初に紹介しているIole de Freitasの作品のように、硬く無機質な材料を利用して、動きのある軽い印象を与える作品作り。しかしその、羽ばたいていくような自由を感じる軽さとは裏腹に、もうそこから逃れられないかのように、針金はきっちり壁に縛り付けられているのです。
liu diugurg



フリデリツィアヌム美術館の前の広場を、ドクメンタ12の開催中、ポピーの真っ赤な花畑で敷き詰めたSanja Ivekovic。フリデリツィアヌム美術館内でも、地味だけれど、私の関心を引いた作品がこちら。「Triangle」。

これらの4枚の写真は1979年5月10日に、アーティストの住む街ザグレブに、大統領がやってきた日のパフォーマンスを残したもので、その日、彼女がアパートのバルコニーにいながらにして行った、3人の人物のコミュニケートの模様。まず一人目は通りをはさんで向こう側の建物の屋根から見物している人(一番上の写真)。二人目は自分のアパートのバルコニーにいる作家自身(真ん中の写真)。そして3人目は彼女のアパートの前の通りを監視している警察官。
このとき、唯一彼女のバルコニーでの行動を見ることができる人物がいたとすれば、それは向かいの建物の屋根にいる人物。ちなみに彼は監視員ででもあるのか、双眼鏡と無線電話を持っていた。また道路にいる警察官も無線電話を持っていた。そのような状況で、アーティストはバルコニーで椅子に座り、ウィスキーをちびちび飲みながら、本を読み、スカートをおろしてマスターベーションをしているような動きをしてみた。すこししたあと、警察官が彼女のアパートのベルを鳴らし、「バルコニーにいる人物と物を移動すること。」と命令した。

このパフォーマンスとその流れを文章と共にたった4枚の写真だけで、まるで目の前に映像が流れているように想像できるんです。素晴らしい構成力。
maria



ここまで記事を書いて、いまふと思ったんですが、ドクメンタ12のテーマだなんだと難しいことは関係なく、フリデリツィアヌム美術館の展示で私の眼を惹いた作品は全て、両極端の二つの感覚を持ちながら、そのふたつが調和してお互いをつぶし合うことなく共生している作品ですね。
素材の硬さと作品の印象が持つ柔らかさ。
逆に素材の持つ可変性と重苦しい主題。
また主題の持つ荘厳さや真面目さと、それを「真剣に」からかう真面目さとそこに見えるリディキュール。
私たち観客のア プリオリと実際に目の前にしているイメージとの差異。
そして自分という存在とそれを取り巻く世界という存在。



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09/29 02:18 | Documenta 12 | CM:2 | TB:0
George Rickey 3連発


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更新できましぇん。書き始めて終えていない記事がいくつもあります。
9月にはパリでオープニングパーティーラッシュ。そういうことも書きたいのに。ギャラリーが参加する(過去形のものもあり)Shcontemporary(上海)、ArtForum Berlin(ベルリン)、FIAC(パリ)に追われ、次の展覧会の準備に追われ、イベントごとにおこなわれるディナー&カクテルパーティーに追われ、毎週のようにおこなわれる友人たちの結婚式に週末は奪われ、毎年恒例の「9月10月は家が汚い」という現象が起こっています。


そんなことはさておき、書きたいことがたくさんあるなか、久しぶりのどうでもいいひとりごと記事更新です。


夏休み前の7月と、夏休み期間中で日本に滞在した8月の間、私が国や街を違えてやけに遭遇したアーティストの作品がありました。

まず7月に行ったミュンスター彫刻プロジェクト07で、ミュンスターの街でいっちばん最初に出会った現代アート作品がこれ。

「Drei Rotrierende Quadrate Variation II」
IMGP2200.jpg

日本語に訳せば、「旋回する3つの正方形のバリエーションII」でしょうか。

夜行列車に揺られたあとの明け方5時くらいだったので、ぼーっとした頭を抱えながら、「コーヒー飲みたい。」っていうことだけが頭を旋回していたので、何の気なしに「ふ~~~ん。」と思いながら近づいたのを思い出します。
この彫刻よりも、奈良の鹿の数ほどいるミュンスターの野うさぎの数と人間を怖がらない態度のことのほうがよっぽど気になってたな~。


それから1ヶ月の夏休みを日本で過ごし、母親と水入らずで父親のお金で行った(いつものことやけど、お父さんありがとう!)直島で、「なんだこの宗教団体が経営しているような場所は!!」とわーわー言いながら、浜辺で遠くから見つけた、なんだか見覚えのあるような物体。

「三枚の正方形」
IMGP2383.jpg

「あ、この人の作品ミュンスターでも見たと思うけど、おんなじ人かなー。」と思いながら写真だけ撮ってまた素通り。


そして生まれて初めて日本にやってきた配偶者と行った不夜城、東京で、おのぼりさんな私が毎回のぼりに行く東京都庁をあとにし、「さー!呑みにいこかー!」と駅に向かう途中で、またいた!!

「旋回する水平に繋がった3つの長方形」
15.jpg


その時々にいちいちアーティスト名をチェックしなかったんですが、調べてみるとやはり同じ人。っていうかかなり有名なアーティストのようで知らなかった私が恥ずかしいのかも、、、。


ジョージ・リッキーという1907年から2002年まで生きたアメリカ人アーティストでした。こちらに詳しく載ってます。
http://en.wikipedia.org/wiki/George_Rickey


リッキーの作品、わざわざ探すために旅行したいという気持ちはさらさら起こらないけれど、いつかまた、地球上のどこかの街で私を待っていてくれることでしょう。

そんな風に出会うアートも好き。


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09/26 05:22 | 未分類 | CM:0 | TB:0
ミュンスター for Shift


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IMGP1932.jpg


なんとなんと、一週間ほど前に「アートやデザイン、ファッション、音楽、マルチメディアなどのクリエイティブカルチャー情報を中心に、海外の情報を日本へ、日本の情報を海外へ紹介するオンラインマガジン。」であるSHIFTというサイトから、このブログを通じてメールを頂きました。
「ミュンスター彫刻プロジェクト07」に関する記事を書いてほしいとのこと!

このブログに書いた記事を用いながらも、3倍くらいの長さにして、今日からShiftのサイトに載っています!
http://www.shift.jp.org/ja/
今ならトップページのHappeningってとこから簡単に見つかるはず。

見つからない場合にはこちらからどうぞ。7ページあるけど、最後まで読んでください!!
http://www.shift.jp.org/ja/archives/2007/09/skulptur_projekte_munster_07.html


そうなんです。ちょっとだけいつもより真面目に書きました。
とにかくいつもブログで使っている「そんな気がする」とか「ーーっぽい。」とか曖昧な言い方も関西弁もツッコミも消し去り、「だである調」で書けという指令のもと、できるだけ私の言葉で書いてみました。
「ブログのまんまでいいんですか?」との質問に対してこういう指令が下ったわけですが、私としては「それって全部書き直しってことですやーん。」とひっくりかえりながらも、なんとか終了。

いやーそれにしてもうれしい!更新を全然しなかったりすることもあるけれど、なんだかんだやめずにブログを続けてきて良かった!ちゃんと読んでくれてる人がいるってこういう機会にわかるだけでもうれしいもんです。

そんなわけで、これからもSHIFTさんには、パリ情報を掲載させて頂くことになりそうです。
その時々にこのブログでもお知らせします。

そんなことよりも何よりも、このサイトの左横で女の子が踊るUNIQLOCKの宣伝に釘付けです。
これ大好き。

もちろんブログは今までと同じ調子で続けていきます。
これからもよろしくお願いしまーす。

「実は私(僕)もこのブログ読んでます。」と言ってくれる人はクリック2回お願いしまーす!!


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09/17 20:05 | Shift投稿記事 | CM:2 | TB:0
Betes et Hommes


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月曜日に、Grand Halle de La Villetteというパリ19区に位置する多目的施設へで、Betes et Hommes(動物と人間)という展覧会のオープニングがあり、ギャラリーのアーティストも参加しているので、行ってきました。

betes2007.jpg


こちら公式サイトhttp://www.villette.com/manif/manif.aspx?id=1043


この展覧会は3500平米以上もある会場に、多数の天井まで届くテントを多数設置し、「動物と人間の関係が及ぼすそれぞれに対する影響」を見せるというものでした。

現代アーティストとしては、Carole Benzaken, Pascal Bernier, Rebecca Horn, Panamarenko, Alain Séchasなど、また写真家では、Jane Evelyn Atwood, Nick Brandt, Philippe Lopparelli, Alex Majoli、映像作家として、Georges Rey, Muriel Toulemonde, Chris Markerなどが参加しています。

La Villetteという会場での展覧会だということもあり、もとからばりばりの現代アートの展覧会ではなく、一般的家族向け、子供向けの展示も多いとはわかっていましたが、あまりにもひどい低レベルのもので、愕然としました。

子供から大人まで楽しめるように、動物や昆虫、鳥類などに関する様々な教材のようなヴィデオや展示がされており、それらの展示の中に現代アーティストの作品たちがちりばめられているのですが、まず、作品選びがいまいちであるし、中にはなぜこの作品がここにあるの?と理解に苦しむものも多く見受けられました。現代アーティストの動物と人間の関係をテーマに扱った作品は、人間の勝手な支配におかれている動物、という視点で人間を非難しているようなものが多いのに、その真横では、「レジデンス中の動物たち」または「運がよい招待客たち」という名目で、九官鳥、イグアナ、野雁、カラス、カワウソ、ハゲワシなどが煌々と照りつけるネオンの下、狭い場所に収容されています。

まず動物園や動物を使ったサーカスなどが大嫌いな私なので、それを見るだけですでにいやな気分になっていたうえに、上記のような名目で動物園とはまた違うひどい状況に置かれている動物たちを見て、人間の馬鹿さ加減をさらしている展覧会だと思います。


展示自体も人間との関係というよりも、動物に関する展示ばかりで、動物を観察して理解しそれらの知恵を利用する人間、という優位に立った視点での展示ばかりでした。また人間に関する展示はまったくないのですが、展覧会をすべて見終わったあと、逆に人間という動物の行為が浮き彫りにされたように感じます。


それでも面白い作品もありましたけどね。
crapaud.jpg bh_famille.jpg



こんなにひどい展覧会は生まれて初めて見たような気がします。
この展覧会、たしかもう2,3年前から準備が進められていて、何度も何度もギャラリーに作品貸し出しに関してコンタクトがあったんですが、こちらももううんざりするほどのオーガナイズの悪さでした。
そんなに時間をかけてやっと始まった展覧会なので、ある程度期待していたのに、本当に残念です。


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09/13 03:48 | 展覧会 | CM:3 | TB:1
Documenta 12/ドクメンタ12 II


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さてさてドクメンタ12。
カッセルの街のあちらこちらに現代アートの作品が点在しているのですが、私は5つのメイン会場に集中して、ドクメンタ巡りをすることにしました。

まずドクメンタ初体験で感じたことはいうと、世界的規模の現代美術展や、特にここ数年のパリでありがちな「大規模な企画です。だからお金もあるんです。だからとりあえず巨大な作品を世界中から持ってきたらいいんじゃない?」というような風潮を感じなかったことです。
これは最近、そういった、まるでアミューズメントパークのような「ここはディズニーランドかいな、おい。」と思わずつっこみたくなるような、見る気も萎える展覧会に飽き飽きしていた私にとってはとても幸せな驚きでした。まあこんなことで驚く必要は全くないわけで、こういう展覧会(という括りでいいのかはまた別問題として)が当たり前といえば当たり前のことなんですが、そういう(悪い意味で)「ドでかい」展覧会をしがちなパレ ド トーキョーの前ディレクターであるNicola BourriaudとJerome Sansの企画がフランス中を怒巻していたここ数年で、感覚がおかしくなっていたのかもしれないと思い返しました。

また、私が行ったことのあるビエンナーレなどの国際展と言うと、ベネチアやベルリン、リヨンなどですが、そういう国際展で感じる隠れた商業的な部分、VIPな部分、国際展だけれど結局は「この新作は誰が買った。」なんていう話で持ち切りだったりする部分、があまり見られなかったのも、妙な安心感を受けた理由かもしれません。それは今回のドクメンタが現在活躍中、またこれから期待のアーティストたちの最新作のオンパレードではなく、14世紀から2007年までに制作された作品たちのもつ関連性、社会性など、作品自体ではなく、作品が私たちに見せてくれる「今日」というものをまず最初に感じるものであったからだと思います。

ドクメンタ12のテーマは三点。
「Is modernity our antiquity? / 我々にとって近代美術は過去の文化か?」
「What is bare life? / むきだしの生とは何か?」
「Education, what is to be done? / 美の教育、何をすべきか?」
こちらに詳しく書いてあります。
http://www.documenta12.de/leitmotive.html?&L=1


テーマも、批評も何も読まずにあえて挑んだドクメンタ12でしたが、上記のテーマの内容を読んでいくと、文章を追うごとに、「あー、そういえばあの作品、、、。私は好きではなかったけれど、あの作品はそういうことやったんか、、、。ふむふむ。」と様々な作品が頭を駆け巡りました。

このテーマのもと、集められた作品たちは、「社会的政治的過ぎる。」というのが一般的な批評のようです。

私個人の意見としては、テーマに即した展示であったと思うし、「今日の現代美術」というよりも「今日の世界、社会の一面」がキュレーターにより切り出されたという点で、例えて言うと討論をしていて、相手の「社会観」が少し見えてくるような、興味深いものでありました。

アーティストでいうと、Juan Davila,Peter Friedl,Zofia Kulik, Kerry James Marshall, John McCracken,Charlotte Poseneneke,Martha Rosler,などがやけにフューチャリングされていて、私は彼らのどの作品もものすごーく好きというわけではなかったので、どの会場に行っても彼らの作品に出くわし、「またかい!」と少しうざい気分になりました。
特にJuan Davilaがだいっきらいでした。

そんななかでも同じようにかなり登場回数の多かったアーティストとして、1936年生まれのアメリカ人女性Trisha Brown(トリッシャ ブラウン)というコンテンポラリーダンスの振付師が挙げられます。
彼女のダンスカンパニーのサイトはこちら。http://www.trishabrowncompany.org/index.html

ドクメンタ12での展示作品群は三点。

一つ目は、Floor of the Forestというインスタレーション&パフォーマンス作品。
P1000415.jpg P1000416.jpg

床と平行に網状にめぐらされた棒の間に色とりどりのズボン、Tシャツ、セーターなどの衣服がくくりつけられていて、3人のダンサーがその衣服に体を滑らせて、何分か停止します。そしてまたふとわれに返ったように、別の服を体を滑り込ませるために探し出すというもの。

普段は舞台上でしなやかな動きをみせてくれるはずのダンサーたちの身体が、私たちが毎日身に着けている衣服によって、がんじがらめになり、身体を衣服と棒によって規制されるがままにしているという状況が作り上げられます。光と影の使い方も非常に美しいものでした。


もう二点はドローイング。私はひとつのドローイングしか写真を撮らなかったので、ひとつだけ紹介。床にとても美しかった。
P1000427.jpg P1000428.jpg



まだまだ続きますよー、ドクメンタ12レポート!
ちなみにミュンスターも忘れてません!
ゆっくり待っていてくださいね。


Trisha Brownの本とDVD。そしてドクメンタ12本。
  


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09/12 04:29 | Documenta 12 | CM:2 | TB:0
Documenta 12/ドクメンタ12


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人生初のDocumenta/ドクメンタ体験から帰ってきました。
こちらめっちゃ見にくい公式サイト。http://www.documenta12.de/

ドクメンタという5年に一度の現代アートの祭典に関しては、Wikipediaからどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ドクメンタ

いやあ、生まれて初めてヴェネチアビエンナーレに行ったときもそうだし、アートバーゼルに行ったときもそうだったけど、申し訳ないですけど、「良かった」「悪かった」なんて言えません。
もっと何回も数を重ねておばちゃんになったころにやっと、「今回のは○○年のときと比較するとあーだこーだ。」なんて少し言えるようになるのかしらん。

まあそれに、ここまでの国際展になると、賛否両論なのが当たり前。
ヴェネチアも毎回賛否両論。ドクメンタも。何もかも。みんなが絶賛するような国際展なんて存在しないんじゃないでしょうか。重箱の隅をつつくような批評も多いしね。それはあなたの好みの問題でしょっていう批評も多いしね。国籍も性別も立場も社会的歴史的背景も違う世界中のアートファンに、みんなにみんな気に入ってもらおうっていうほうが無理な話です。

どちらにしても、私なりにいろいろ紹介していこうと思うんですが、それもいつも通り小出しで。
だって今朝帰ってきたところだし、今日の夜は予定が入っているのです。

だからゆっくり待っていてくださいねー。

もちろん買うでしょ!一作品群一ページ、説明文と写真で、14世紀から2007年まで年代順に紹介されています。


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09/10 22:09 | Documenta 12 | CM:0 | TB:0
La Generale閉鎖


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「これが最後。」「これが最後。」って毎回ヴェルニサージュ(オープニング)のときにみんなが言っていたけれど、「もうやばい。」「もうやばい。」って言ってたって、なんだかんだ「最後」はずっと来なくて、いつまでも存在しているような気になっていたパリの巨大スクワット(不法占拠建築)La Generaleがとうとう閉鎖されました。
http://www.lagenerale.org/

私がこのブログにLa Generaleのことを何度か書いたことがあり、それを読んだパリ在住の日本人アーティストの方から、ある日、「このブログを読んでLa Generaleの存在を知り、早速ポートフォリオを持って見てもらったら、すぐにアトリエに入ることができるようになりました。どうもありがとう。」的メールを頂きました。
それから私も彼女の作品のファンになってしまって、La Generaleのアトリエにも何度か作品を見せてもらいに行っていました。

そんな彼女にヴァカンス明けで、久しぶりに会えないかなーとメールをした返事が
「かなさん、今日大変だったー。」
というものだったのです。

彼女が言うには、新聞にも出ていたとおり、9月7日に本当に閉鎖されるという、また何ヶ月も前から何度も聞いたような噂が飛び交っていたわけですが、結局は9月6日に警察が来て、La Generaleの入り口をコンクリートと固めてしまったということでした。
彼女はアトリエ中のものをえんやこら持ち出して、彼女の表現を借りると「火事現場から逃げる」ように、タクシーに全部詰めてお家に帰ったようですが、特に暴力沙汰になるようなこともなかったようです。

とりあえずパリ市としては、既にセーヴルのほうにアトリエを用意していて、そこに移っているアーティストも結構いるようです。
また新聞によると、遅くとも2008年の夏までにパリ11区の14, rue Parmentierにアトリエを用意するつもりのようです。

他に情報があればまたこの記事に追加しようと思います。

それにしても、あそこに住んじゃってる人なんかもいたけれど、あの人たちはどこに行くんだろう、、、?
パリが、というかベルヴィル地区がまた少し変化していきます。


私は今からカッセルへ、ドクメンタ初体験の旅に出てきまーす。
またここでレポートできるかなー?


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09/08 02:08 | アート界関連ニュース | CM:0 | TB:0
アラン ドロン コレクション


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なんとなんと日本でも有名、っていうか、日本のおばちゃんに絶大な人気を誇り続けているフランス人俳優のアラン ドロンが、絵画コレクションの一部を競売にかけることになりました。




それもサザビーズやクリスティーズほどの格はないけれど、世界的に結構有名なCornette de Saint-Cyrというフランスのオークションハウスの、Drouot-Montaigne館で、10月15日20h30から開催されるようです。

へー。アラン ドロンってコレクターやったんやー。と驚いているのも束の間、作家リストもかなり立派なものです。
ジェリコー、ドラクロワ、ミレーから始まり、現代アーティストでは。ハンス アウテュング、スーラージュ、リオペル、カレル アペル、モーリス エスティーヴ、アルフレッド マネシャー、デュビュフェ、スタールなどなど、蒼々たる名前の山積み。

アラン ドロンは映画の成功と共に絵画収集を始めたので、1950年代のコブラやエコール ド パリなどのムーヴメントの代表アーティストの作品を多く購入しているようです。

今年の5月にはパリのApplicat-Prazanギャラリーというところで、40作品ほどの展示を既におこなったようですが、その時点では「売るものは何もありません。」なんて言ってたらしいのに、今回のオークション。Cornette de Saint-Cyrのディーラーになんていって口説かれたんでしょうね。

一般展示の日は10月12日から15日まで、アラン ドロン ファンでも、そうでなくても、ちらりと覗いてみるのはどうでしょうか。
こちらそのオークションハウスのサイト。http://www.auction.fr/cp/cornette/


上のアラン ドロンの写真。胸元に何気に「スター」って書いてあるの。
ちょっと面白いな。でもちょっとだけ。

映画つながりで言うと、そういえば昨日、「愛人/ラマン」で有名なフランス人映画監督のクロード ベリがギャラリーに来た。病気で寝込んではるって聞いてたけど、本当にしんどそうでした。でもいつも通り大量購入。この人のアートの買い方を見てると、まるでいつも熱に浮かされているようで、「人生辛いんかな?アートを買うことしか楽しみがないんかな?何かに侵されてるみたいや。」と思うほど、大量買いで、関係ないのにかわいそうになってくるもんです。


「アラン ドロンといえばこれ!」なんて書きたかったんやけど、結局選べなかった、、、。


ついでにクロード ベリのDVDはこちら。



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09/05 21:26 | 未分類 | CM:2 | TB:1
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