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La vie possible de Christian Boltanski / クリスチャン・ボルタンスキーの可能な人生
私はすぐに目移りがしてしまうタイプの人間な上に、本の大きさといったら多種多様なもんだから、一時に一冊だけの本を読んでいるということができないんです。
だから大小様々な本を3、4冊ほど平行して読むことが多い。
家でゆっくりしてるときに読むでっかい本。旅行なんかの長い移動時間中に読む中くらいの本。夜寝る前に読む一章ごとが短い本。メトロなんかの短い移動時間中やフランスでは避けて通れない列を作ってる間に読む文庫本。などなど。あと、以前に読んだ本を急にまた読みたくなってドワーーッと読み返すこともしばしば。最近ではカトリーヌ ミエの「L'Art contemporain : Histoire et géographie」や、ダニエル アラスの「On n'y voit rien : Descriptions」と「Histoires de peintures」を学生の頃に戻ったように読み返していました。ここ2ヶ月ほどばりばりの現代アートの展覧会だけじゃなくて、近現代絵画の展覧会をいくつか見に行ったということが大きな理由だと思います。前と違って「カトリーヌ ミエの書いてることってこんなんやったっけ?」と少しえらそうに思ったり、はたまた「やっぱりダニエル アラスはえーなー。何回読んでも新しい発見があるわ。」と感心したり。芸術作品と同じで、自分の知識や経験と相まって、読むときによって自分の思いが変化するのも楽しいところ。
アラスのはどちらも日本語バージョンが出ていました。
なにも見ていない―名画をめぐる六つの冒険
モナリザの秘密―絵画をめぐる25章

こんなことを言っても最近本腰入れて読んでいたのは、カトリーヌ グルニエがクリスチャン ボルタンスキーに週に一回会いに行ってはインタビューして一冊にまとめた、「La vie possible de Christian Boltanski」。まあ、口語で書かれたインタビュー本なので、本腰入れなくても、読み物として楽しんで読めます。題名は日本語に訳すと「クリスチャン・ボルタンスキーの可能な人生」。

日本語での翻訳がでてないのが残念なところ。去年には日本で講演会を行ったようだし、越後妻有トリエンナーレにも出たことがあるようだし、直島の横の家島プロジェクトも手がけているんだから、訳が出ればある程度売れるんじゃないかなー、と思うけれど、現実はそんな簡単なもんじゃないか。

と書いていたけれど、日本語版が出たようなので、こちらから。
そのうえグランパレでの写真になってる。



さてさて、内容はというと、もちろんボルタンスキーの幼少時代から現在に至るまでのトークでございます。私は最近ボルタンスキーの作品への興味がふつふつ湧いてくるのを感じたのですが、今まで昔の作品を美術館の常設展なんかで見ても、いまいち理解できないというか、美術館の解説だけではなんだか物足りない気持ちが残ったので、この本を手に取ったわけです。最初から最後まで中だるみすることなく面白く読めました。

幼少時代からのキリスト教とユダヤ教に対するボルタンスキー一家のスタンスだとか、パートナーであるアネット メサジェとの私生活での関係と、お互い売れっ子現代アーティストとしての関係だとか、あのシリーズはこんな風にできた的トーク盛りだくさん。
ベルトラン ラヴィエとは今でも大親友で週に一回は一緒に食事をしてて、彼のことは本当にすごいと思ってるけど、自分にはああいうのできない、とか、パリとニューヨークにあったソナべンド ギャラリー(ニューヨークには今でもある)での展覧会や、ダニエル タンプロン ギャラリーがまだサン ジェルマン デ プレの地下にあったときの展示のことなんかも。毎回「あんときも全然作品が売れなくてねー。」って言うのもケチで有名なボルタンスキーっぽい。服はザラで買ってるとか言ったり。小さい頃はお風呂に入ったりシャワーを浴びる習慣がなかったから、いつも汚くて、学校でしょっちゅういじめられたのでずっと学校行ってなかっただとか。アネット メサジェとの初デートではモンパルナスのブラッスリーにがんばって行ったんだけど、それまで父親に「食事のあとは手の指を髪の毛でふけ。髪の健康に良いからな。」って言われていたから、彼女の前でその通りにしたら驚かれた話とか。でも結局僕はすっかりはげてしまったから、あれは父親の嘘だったって言ったり。親戚のパーティーに言ったら、それまで会ったことのない親族のひとりに「あなたがそんなに丸々と太って幸せそなのでうれしいよ!作品を見ている限りでは「どんなに不幸な人なんだろう。」と思っていたからね!」って言われたりとか。
あと何があったかねー。結構前に読み終わったわりにはよく覚えてて書ききれない。
自分の作品についてはもちろんものすごく詳しくシリーズごとに話しているし、同世代の他のアーティストの作品についてとか、最近の若い人たちの作品についてとかも話してたかな。やっぱり彼のアートに強く関わってくる「宗教とボルタンスキー」の関係はすごく面白かったです。

他のインタビュー本に比べてこれが特に面白いと思う理由は、「こういう企画があって、誰々とかが参加してて、僕はこうしてああしてうまくいったよ。」みたいな「あんたの人生いっつもトントン拍子やな!」と読者が思わず卑屈になってしまうような文章ばっかりが並んでいるんではなくて、どちらかというとその真逆。「こう言われたけど僕こうしたら全然やっぱりあかんくてねー。」みたいな会話が多い。まあもちろん現在の彼の名声を考えればちゃんとそれなりに成功していたわけだし、「成功!」と一般的に言われるような結果を収めていなくても、常になんやすんごい歴史に残る展覧会に参加してたり、でかい美術館での個展のオファーがどんどんあったりするわけですから、それだけではないのはわかってます。でもなんか親近感持てるんです。インタビュー記事とかって「世の中そういう単純なことばっかりの積み重ねなんかね。結局は。」って勘違いしてしまう(もちろんみんなものすごい努力をしてるやろうし、才能のある人がインタビューをされるわけですから)ことが、私には多々ありますが、この本はボルタンスキーのちょっとアウトサイダーな感じのひねくれてるっぽい性格とかが出て、もう少し心の複雑な動きが見えるように感じます。あと「あのときのあの作品がほんまにいけてなかったねー。」とか「僕あの人とあのとき喧嘩してそれっきりだよ。」とか「あれは好き」「これは嫌い」っていうのがはっきり書かれてるのが気持ちがいい。「あ、このインタビューに答えてる人は人間だ!」って感じです。人ってそうよね。曖昧なものをいーーっぱい抱えて生きてるもんね。と思いました。

まあなんだか褒めまくりな私も微妙ですが、筆者のカトリーヌ グルニエ(ポンピドゥーセンターの学芸員)は「この本を出版するにあたって私は何もしてません。」って書いてるけど、必要最低限の言葉による、彼女の話の引き出し方とかもうまいと思うし、日本のインタビュー記事とかによくみられるわけのわからない「(笑)」みたいなのも皆無で、本当にボルタンスキーがべちゃくちゃべちゃくちゃと最初から最後まで淡々と話しているっていうのがそのまま出てる本です。カトリーヌ グルニエ曰く、ボルタンスキーはこの本を彼女が書き終えたときも出版するときも、結局一度も読まなかったらしいです。これが序章部分だかに確か書かれていて、本を読み進めている間、今までなんというか噂話や彼に関する記事なんかを読んでいてみんなの頭にできあがっている本当か嘘かわからないぎりぎりのところにある「ボルタンスキー伝説」みたいなものの真実がこれか!と思っていたんやけれども、最後のほうでボルタンスキーが「まあ、こうやって話しているけれども、こういうのは本当にあったことかわからないよね。だって人の記憶ってその場その瞬間にできあがる場合もあるけれども、何年もたったあとで写真を見返して「あーあのときはこうやった。」ってそのときの自分が勝手に妄想で作り出してる場合もあるわけだからね。」というようなことを言っていて、また振り出しに戻っちゃったような、でも不快なものではなくて、逆に「そうよなー。」なんて爽快に納得させられたり。あとそうそう、ボルタンスキーが「「現代アートの展覧会」とわかっていく展覧会ってなんか萎えてしまう。そんなの何も知らなくて、たまたまその場所に入ったらアートがあった。みたいな展覧会してみたいねー。」的なことを言ってたのも強く印象に残っています。

ちなみに今更ですが、ここに書いたことはこの本を読んだ私という読者の記憶の断片であり、今この記事を書くにあたって思い出したことを私の言葉でだだだーっと書いただけなので、まさにこのまま書いてあったというわけではないと思います。
きっとみなさんがこの本を読めば、「そんなん書いてなかったけど?そういう風には書いてなかったけど?」なんてことが出てくるかと思いますが、そのへんは勘弁してください。

っていうか、Shiftに寄稿した記事もそうだけど、私すんごいボルタンスキーファンみたいかな。別に違いますけど。

ちなみに「この本ぜんぜん面白くないな。」って言ってる人いっぱいいます。私が「好きだったよー。なぜなら、、、、、」って話しだすと「あの本面白かったって言った人ni初めて会った!」とか言われたりもしたくらい。


アニエス ヴァルダの最新映画「les plages d'Agnes」もそうだし、今家で読んでるクロード ベリが伝説的ギャラリストであるレオ カステリをインタビューした「Claude Berri rencontre Léo Castelli」もそうですが、同時代に生きている(または生きた)けど、自分よりは少し以前の世代の、才能のある著名人たちのが語ってることって、面白いし興味津々です。だって彼らは歴史を作っているわけだからね。


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日本語での彼に関する本はこれだけかな。


ここで紹介した本は、ボルタンスキー初の個展「La vie impossible de Christian Boltanski/クリスチャン ボルタンスキーのあり得ない人生」を文字ったもの。そのときのカタログがこちら。


ファイドンから出版のボルタンスキー カタログ。


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01/30 01:48 | 本 カタログ | CM:10 | TB:0
Christian Boltanski 「les archives du coeur」/クリスチャン ボルタンスキー 「心の記録」 for Shift
ShiftにChristian Boltanski 「les archives du coeur」/クリスチャン ボルタンスキー 「心の記録」展の記事が載りました。
vue densemble

情報が遅すぎますとやっぱり怒られてしまいました。
2009年の抱負は「タイムリー」でがんばりたいと思います。

最近ボルタンスキーの本を読んだのでその記事もここに載せるつもりです。

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ファイドンから出版のボルタンスキー カタログ。
01/29 20:20 | Shift投稿記事 | CM:0 | TB:0
2008年に見たダンス マイベスト5!
またまた「今更!」と言われそうですが、私が2008年に見たコンテンポラリーダンスのマイベスト5!です。
展覧会バージョンとうってかわって、ダンスの場合は「良かった!」と思ったものをここで紹介している確立が高いのに驚きました。ということで一言書く手間が省けます。
本当はベスト10!といくつもりでしたが、リストアップしていくと10個も「これだ!」と思って挙げられるほど、良いと思ったダンス公演がなかったというのが現状です。
ではいってみましょー。ちなみに今回も順不同。私生活でも仕事でも好きなことやものでも、何かに順番をつけるのがものすごく苦手な私です。



トリシャ ブラウン/Trisha Brown 「Early Works」

動画満載で紹介したこのブログの記事はこちら。見に行った日のお天気の良さも加わってのランクイン。
51ZTT80WZWL_SL500_AA240_.jpg
DVD出てます。Trisha Brown: Early Works: 1966-1979 [DVD] [Import]



ピナ バウシュ/Pina Bausch 「オルフェオとエウリディーチェ」
このブログでの紹介記事はこちら。下の動画は私が「精肉屋のお兄ちゃんが、、、」と書いてるシーンです。




モーリス ベジャール/Maurice Bejart 「ボレロ/Bolero」 
by シルヴィー ギエム/Sylvie Guillem & 東京バレエ団

公演に関する紹介文ではないけれど、これを見に行った日に書いた記事はこちら
page-sylvie-guillem.jpg



マギー マラン/Maguy Marin 「Umwelt」
これは確か2005年に発表された演目で、良い批評ばかり目にしていたので、以前から是非見に行きたいと思っていました。公演中はどんどん席を立って出て行く観客とすっかり魅了されている観客と両極端で、3年前に発表されたわけですから観客も一応予備知識を持っていると予測しますが、公演終了直後のブラボーとブーイングが会場中を渦巻いていました。
私はといえば、「す ご い も の を み て し ま っ た。」と座席から立てませんでした。
一人で見に行って良かった。これを見た後は誰とも何も話したくなかったから。
この動画のように、強風のような轟音のなかで、同じ動きが2時間ずーーーーっと続くだけのダンス。





ライムント ホーゲ/Raimund HogheL'Apres-midi : Un solo pour Emmanuel Eggermont

ライムント ホーゲがEmmanuel Eggermontのために創作したダンスなら、素晴らしいに決まってるとは思っていましたが、ここまでEmmanuel Eggermontが完璧にライムント ホーゲの世界を理解し、身体に取り入れ、そのうえでまた、Emmanuel Eggermont本人にしかできないダンスを見せた、ということに感激しまくりでした。いまでもEmmanuel Eggermontの体の輪郭線とそこから溢れる光を鮮明に思い出せます。私は人生であんなにも舐めるように人の体を見たのを初めてでした。
raimundhoghe2.jpg
ライムント ホーゲの作品に関して、「そうそう!私もこう思った!」と、彼のダンスを見たときに溢れてくる感情に、素晴らしく当てはまる日本語の言葉を与えてあるのがこの批評
いままでこのブログで彼の名前を出したことはありませんでしたが、2年ほど前からパリで公演がある度に見ているライムント ホーゲ。もしも「今までの人生の中で見た最も美しいダンス」を挙げるなら、迷わずライムント ホーゲの「Bolero Variations」だと答えるでしょう。



さてさて、そんなこんなのランキングですが、残念に思うことがひとつ。
それは、これは2008年に見たダンスのマイベスト5なのに、2008年創作の作品がライムント ホーゲしかないこと。
トリシャ ブラウンのは1960年代と70年代の作品たち、ピナ バウシュのオルフェとエウリディーチェは1975年、ベジャールのボレロは1961年、マギー マランは2005年で最近やけど、新作ではないわけだ。
なんだかなー。こんなにも2008年創作のダンスを見たのに、結局良いと思ったのは大半がクラシックな作品かーと残念に思う反面、ま、やっぱり何年も世界中の観客によって迎えられてきた歴史を持つ作品たちの強さも見せつけられた気分です。

そしてもうひとつ、このランキングを見てはたと気づいたこと。「アクラム カーンがはいってない!」
アクラム カーンと言えば私のアイドル。私の王子。なぜ!
そのうえ2008年は彼の公演を3つも見に行ったのにです。

まずはここにも書いたギエムとのコラボ「Sacred Monsters」。これは非常に良かった。アクラム カーンとシルヴィー ギエム、両者の力がぶつかり合って協調しあって、良い方向へ流れていくダンスでした。もしもこれがギエムのボレロを見たのと同じ年じゃなかったら、余裕のランク入りだったと思います。しかーし!ギエムが踊るボレロはやっぱり違った。そして東京バレエ団との競演がまた素晴らしかった。ここでどこまでもへそ曲がりな私はギエムの演目を二つランク入りさせることが気に食わないのです。そう、それが例え私の王子様アクラム カーンの創作であったとしても!!

お次は中国国立バレエ団とのコラボ「Bahok」。
Youtubeでほんのちょっと見直すだけでもやっぱり好き。やっぱりいいよね。うん、いい。

なんでランク入りさせなかったんでしょう。なんでだろう。
きっとランク入りさせた演目との大きな違いは「見終わった瞬間、うわーーーっとなって、ぶわーーーっとなって、ぐわーーーっとなった」っていうのが無かったからだと思います。こましゃくれた言葉では伝えられない、自分のなかでの感情の渦がぐるんぐるん回ってもうどうしたらいんでしょう的なことが起こらなかったという点でしょう。

そしてジュリエット ビノシュとのコラボ「In=I」。
こらもうだめだったんですわ。アクラム カーンの良さが出てない気がします。なんかフランス女優に対する妙な遠慮みたいなものも感じたし。
しょっぱなからのジュリエット ビノシュとアクラム カーンのキスが私を萎えさせたとは思いたくないです。一緒に見に行ったKayaさんと「キスしはったな!あれどうなん!いらんやろ!これ、ダンスやろ!キスいらんやろ!どっちにしても二人の顔近すぎやな!」としっかり嫉妬憤慨批評させていただきました。
そんなわけでもちろんランク入りすることはなかったわけです。ま、ダンス自体微妙やったし。テーマも「愛」とかできもいし(ちなみにジュリエット ビノシュが決めました。このテーマ。アクラム カーンが決めたわけじゃないので、そのへんのとこよろしく。)。アクラムあんま踊ってくれへんかったし。そのうえキスするし。




あとあれもよかったー。古い作品のリバイバルやけど、ポンピドゥーでやったAnna Halprinの「Parades and Changes」。ダンス史的にもきっと面白い作品なんじゃないかなーと思います。六個目が選べるとしたら、これをランクインさせるつもりでした。これまた1965年創作ですけど。



もうなんかランキング以外の話のほうが多くなってしまいましたね。ここまで私につきあってくれた方、どうもありがとう。

2009年はもうすでにピナバウシュの「Sweet Mambo」を見に行きましたー。私はあんまりピナバウシュで「わーすごーい!」とならない人なので、退屈な演目でした。いっつも一緒なんやもん。守りに入ってるし。

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01/27 01:00 | 未分類 | CM:2 | TB:0
Koonsのお次はVeilhanがヴェルサイユに!
このブログにも書いた、ヴェルサイユ宮殿でのジェフ クーンズ展。この展覧会の影響があったのか、2008年のヴェルサイユ入場者数は例年より5%アップの五千六百万人を数え、そのうち100万人がクーンズ展を見にきた、という大成功(!?)の展覧会となりました。

ヴェルサイユ宮殿での現代アートの初の展覧会はアメリカ人によるものであったわけですが、これで終わりかと思いきや、2009年の今年もやるようです。それもフランス人アーティストのXavier Veilhanで。
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日本でも有名なはずのミュージシャングループ、Airともコラボしたりしてる人です。エマニュエル ペロタン ギャラリーのアーティストらしく、なんかおしゃれなことを派手にやるのが好きなんでしょう。

クーンズと違って、グザビエ ヴェイヤンの展示は庭園部分だけを利用した、ヴェルサイユ宮殿の建築と関連性を持つ作品インスタレーションが予定されているようです。やっぱりクーンズのときにような、ヴェルサイユ宮殿に元からある家具や装飾品を観賞するのを邪魔する展示は避けるんでしょうね、、、、。そのほうがみんなのためにきっといいですね。

私はこのアーティストの作品の良さが全然理解できないし、好きでもなんでもありませんが、グランパレで行われるモニュメンタは三人目にしてやっとフランス人のクリスチャン ボルタンスキだし、ヴェルサイユ宮殿の現代アート展もヴェイヤンに決定したし、今年2009年はフランス人アーティストがフランスで大舞台に立つ年になりそうです。というか、本来ならいつもそうあるべきなんでしょうけどね。
まあ秋まで楽しみに待ちましょう!

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JRP Ringierから出版のカタログ!


2004年にポンピドゥーセンターで開催されたXavier Veilhan展のカタログ。



ヴェルサイユ宮殿でのジェフ クーンズ展のカタログ。



ファイドン社から出版のクリスチャン ボルタンスキのカタログ。




01/26 00:30 | アート界関連ニュース | CM:0 | TB:0
2008年に見た展覧会 マイベスト10!
かんなり遅れをとってますが、
私が2008年に見た展覧会で印象に残ったものベスト10!
といきたいところですけど、順番つけられません。順不同です。
っていうか、これをいまさら記事にする必要性が全く感じられませんが、一応書いてみます。


Richard Serra「Promenade」@ Grand Palais
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Monumentaという毎年パリのグランパレで開催される、一人の現代アーティストを招待して行う巨大展覧会があります。2008年は、2007年のアンゼルム キーファーに続き2回目で、リチャード セラでした。
アート界には高い評価を受けたこの展覧会ですが、一般の観客にはあまり評判が良くなかったように思います。
私にとっては2008年のベスト1と言ってもいいくらい、素晴らしい展覧会でした。
このあいだ、なんとなく読み返していた本の途中、まったく関係ないのに、「は!あのリチャード セラのグランパレの作品は、ジャクソン ポロックのオールオーヴァーと一緒や!!」と地下鉄の中で思い、ひとり感動しまくっていたのでした。
もう半年ほど前に見た展覧会なのに、ふと瞬間的に地下鉄で本を読んでいた私に戻ってきました。


Mona Hatoum @Galerie Chantal Crousel
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モナ ハトゥムやっぱりすごーーーい!すごいよ!ともう感動というか、納得させられたギャラリーでの展覧会。
そしてシャンタル クルーゼル ギャラリーのアーティストさんはやっぱりいいな!と思った。ここで働きたいとは思わないけど。ベスト10には長い考慮の結果いれませんでしたが、同じギャラリーで行われたウォルフガング ティルマンスの個展も良かった。なぜベスト10入りさせなかったかというと、展覧会という枠組みではなく、あるシリーズにものすごく感動したからです。ちなみにこのシリーズ。
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Cai Guo Qiang 「I Want To Believe」@Guggenheim NY
NY 096
ミーハーだと呼ばれても結構。本当に好きだった。私のニューヨーク初体験のときにこの展覧会が開催中で本当に良かったと思う。なんか、良い意味でも悪い意味でも、この都市のすごさを思い知らされた感じのする展覧会でした。
展覧会を見終わったあと、タイトルを見て、すごくすごく素敵で泣きそうになりました。
生まれて初めて行ったニューヨークで観た展覧会はギャラリーにしても美術館にしても、どれも記憶に強く残っています。でもそれは右も左もわからない異国の地で「わーわーわーすごーーい!」という異様なほどの高揚感に包まれた自分での視点なので、冷静なジャッジが難しいところ。規模もいちいち「これでもか!」という感じででかかったし。


La Fratrie 「Who Will Cast the First Stone ?」 @Galerie Nuke
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知り合いが働いている(いた?)ギャラリーにふらりと立ち寄ったときにやってた展覧会。アーティスト本人さんたち(兄弟らしい)にはお会いしたことがありませんが、やけに知り合いの知り合いという関係が何度も発覚し、いつかどこかで出会えることを望んでやみません。


Gregor Schneider 「süßer duft」 @maison rouge
Gregor Schneider 2
このブログでも私の楽しんだっぷりはしっかり書かせていただきました
その場でも楽しんだけれども、あとから思い返しても、良い展覧会やったなーと思います。
個人的にmaison rougeでの展覧会はいつも楽しく記憶に鮮明に残っているものが多いです。クリスチャン ボルタンスキも、marie cool & fabio balducciも、augustin lesageelmar trenkwalderの二人展も。毎回心地の良い新しい発見があります。


森川 穣 「彼の地」 @studio90
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ブログを始めてからというもの、他のアートブログを拝見するようになったり、インターネットを駆使してアート徘徊をするようになりました。そんな行為のおかげで出会えた展覧会。このブログにも書きました。このブログでは既に世界的に有名なアーティストに関する記事が多いですが、若いアーティストさんの作品をもっといっぱい観て、自分の感性に素直になって、また自信を持って、私の言葉で彼らの作品について書きたいな、と再度深く思わせてくれた作品でもあります。そういう自分の成長も含めてのランクイン。


andrea zittel / monika sosnowska 「1:1」 @Schaulager
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monika sosnowskaの空間の使い方についてはヴェネチアビエンナーレで既に度肝を抜かれていましたが(こんな言葉まだ使うんでしょうか)、こちらバーゼルのSchaulagerでも素晴らしかったです。そして同時期に開催されていたandrea zittelも、アートバーゼルの合間に時間が取れたので、フランスでなら日常の用事に追われてこんなにひとつの展覧会をゆっくり観れなかっただろうな、という思いもあり、いろんな視点からがっつり楽しむことができました。Schaulagerという場所も手伝ってのランクインです。


Fernand Leger @Fondation Beyeler
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ニューヨークで観た展覧会は他にも良いものがあったのにランクインさせず、バーゼルの展覧会ではふたつもランクインさせるんかい!とつっこまれそうですが、スイスという国で行われる展覧会の評判がいつも良いのに納得させられた展覧会。
フェルナン レジェーの作品は特に好きではなかったのに、この展覧会を見終わったあと、「この人すごいな。」と感慨にふけってしまいました。レジェーに影響を受けたアーティストたちの作品もうまいこと展示してあって、フランスでの説明だらけでしんどくなる展覧会に嫌気がさしていた私に、嬉しい発見をさせてくれました。説明はほぼ皆無で、展示作品数もそれほど多くないのに、とても頭のいい展示方法で、私をすっかりレジェーワールドに包み込んでしまい、「説明なしでも作品の選び方と展示ひとつでこんなにも世界が広がるのか。」と納得させられました。


「Art is Arp」@Musee d'art contemporain de Strasbourg   と  Francois Morellet @Musee Wurth France Erstein
DSCN1750.jpg DSCN1796.jpg
「と」とついているのは、これは二つの別の展覧会だからですが、ストラスブールとその近くのエルシュタインという別の街の美術館で同時期に開催されていたこれらの展覧会は、ハンス アープと、彼に影響を受け、その研究を自分のものにして表現しているフランソワ モルレという、世代の違うアーティストの二人展としてもおかしくないほどにしっくりきていたし、ふたつとも観ないと理解できないものがあったと思います。展覧会自体はその二人の関係性を強く押し出しているということは学術的にもコマーシャル的にもないのですが、これらふたつを同じに日に観た私は本当にラッキーでした。
この二つの頭のいい展覧会のようなことをパリのポンピドゥーセンターで階違いでできるはずだと思うんですが、なんでしないんでしょう。
っていうか今気づいたけど、ハンス アープの展覧会のキュレーターは私の大学院のときの先生だ。なんか冴えない感じの人だったのに、こんな素敵なことしてるんだ。見直します。



10個目は例外的に、この記事のタイトルに合ってません。なぜなら実は観ていない展覧会だからです。
Urs Fischer @Gavin Brown's enterprise
UF 040(3)
実際に観てもいないものをランクインさせるとは!と言われそうですが、アート系雑誌をいつものようにパラパラとめくっていて、「なんじゃこりゃーー!」と仕事中の私に一人で叫ばせるに至った作品、Urs Fischerの「You」。ギャラリーの床を掘っちゃった!その雑誌の写真は切り取って、いまでも私のデスクに貼付けてあります。ギャラリーですよ!プライベートのギャラリーですよ!次の展覧会するときにはこれ埋めて何事もなかったかのように、壁に作品が展示されるんですよ!ありえねー。


はい。ということで、展覧会10個選ぶことができました。もう一つ付け加えるとしたら、パリのMaison Europeene de la Photographieで開催された植田 正治の「Une ligne subtile」展でしょうか。
これはあくまでも展覧会としてのランキングです。出会った作品やアーティストとしてのランキングだとまた全く別のものになると思います。
個人的にはランクインする展覧会が全てパリに集中しなかったのがうれしいところ。旅行嫌いの私に、「もっと動いて観るべし。パリでいろんなものが観れると思うな。」という良い啓発を与えてくれます。

ということで、遅くなりましたが、アホなことやわけわからんことをいっぱい書くと思いますが、今年もよろしくお願いします。


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01/20 21:28 | 未分類 | CM:2 | TB:0
年明けから悲報ばっかり。
気がつけば、一月ももう半分くらい過ぎてしまいました。
2009年最初の記事が悲報になるのは避けたほうがいいかなあ、と思いましたが、これも人生、縁起担ぎとかしないほうなので、現実として書きます。

年が明けてから、ギャラリーでの仕事も始まりました。日本と違って「仕事初め」というような感覚がフランスにはないので、「あけましておめでとう」や「あなたにとって良いことがたくさんありますように」なんて言葉は交わしますが、あまり日本のお正月のような、何か新しいことが始まるようなうきうきした感覚は皆無です。

世界的不況のなか、ギャラリーでのアシスタントの首切りや、作品の大幅な値下げはもちろん、フランスでもその経営をやめてしまうギャラリーがあとをたちません。私がいまぱっと思いつくなかだけでも、Galerie Marwan HossGalerie Maisonneuveなどがあります。
Galerie Marwan Hossの場合は、もう28年間もギャラリーを続けてきたから、もうこのへんで定年かな、という気持ちも多くあるのかもしれませんが、Galerie Maisonneuveはまだまだ若手ギャラリーなのに。
完璧に閉めてしまうというわけではありませんが、マイアミのGalerie Emmanuel Perrotinのスペースも一年の予定で営業停止されますし、このブログでも何度か書いたことのある、ジュネーブのArt & Publicを経営するピエール ユベールも一年間の休暇を取ることを発表しました。

そんななか、フランスアート界は悲報ばかり。
仕事始めにまず耳に入ってきたのは、17世紀から19世紀までのアンティーク家具や絵画を扱い、パリ、ニューヨーク、ロンドンにギャラリーを持つ骨董商のDidier Aaronの他界。以前から息子のHerve Aaronが主な経営を引き継いでいると聞いていたけれど、やはりなんだかね、、、、。

また、エディションや紙作品を扱う現代アートギャラリーの経営者、Catherine Putmanも1月12日に亡くなられました。目の飛び出すような価格の作品ばかりが目立つ現代アート界で、有名アーティストの作品を手頃な値段で販売していた貴重なギャラリー。私も家から近いこともあって、ギャラリー巡りをするついではもちろん、前を通りかかったらちょこっと寄って、気軽に作品を閲覧したりしていました。挨拶くらいしかしたことないけれど、もうあそこに行っても彼女はいないんですね。このブログにもちらっと書いたことがあります。これからこのギャラリーはどうなるんでしょう。

そして映画界や現代アート界だけではなく、フランス中が喪に服しているのが、映画監督であり、プロデューサーでもあるClaude Berriの他界。彼は現代アートのビッグコレクターで、このブログにも書きましたが、去年自身のコレクションを展示するスペース、Espace Claude Berriをマレ地区に開いたばかり。今週の月曜日だったかにギャラリーに行くと「クロード ベリさんが危篤だって。」と聞き、翌日に亡くなられたというニュースが入りました。私は下っ端なので、彼がギャラリーにいらっしゃるときに挨拶をしたり軽くおしゃべりをしたりするだけの関係ですが、コレクターは世界に五万といれど、ギャラリーにやってきてアシスタント一人一人と握手をして挨拶をする人って結構いないもんです。そのうえ彼が亡くなられたと聞いた日に、偶然ギャラリーでの展覧会での解体作業がありました。その展覧会にも彼の購入した3点の作品があり、同僚たちと「もうこれを取りにくるのはクロードさんじゃないんだね。」と不思議な気分になりました。
美術運送業者にすべて任せればいいのに、自分の車に乗るサイズの作品であれば一日でも早く、自分の家に持って帰りたがったクロード ベリさんでした。
今までにも何度か倒れられたことはあって、そのたびに何週間かするとかわいらしい顔をしてギャラリーにやってこられ、みんなを笑わせるようなことを言っては、どどどーーっと作品を大人買いしていかはったのを思い出します。元気そうではなかったけれど、Espace Claude Berriを開いたり、「最近物事を全然覚えてられないんだよ。」と忌々しそうに言いながらも、新しい展覧会やプロジェクトの企画を話していたり、また現在新しい映画の撮影真っ最中だったそうですし、本当にいろんなことを思いっきり生きてた人なんだなあと思います。
お葬式の様子をインターネットで見て、なんだかやっと実感がわいてきたというか、もうギャラリーにきはることはないんやなーと少し涙がでました。
「現代アートを買うために映画作ってる」なんていうふうに言われていたクロード ベリさん。彼の膨大なコレクションが、相続税のためにすべて売り払われて外国に行ってしまうなんていうことにならないことを祈ります。いまごろポンピドゥーセンターなんかは寄贈のためにがんばって動いているんでしょうか。
Espace Claude Berriもなくなってしまうんでしょうね。


さあ、気を取り直して!

明日とあさっては、私たちのキュレーションチームが手がける展覧会のために、電車に3時間以上も揺られて、あるアートセンターの下見に行ってきます!
私も思いっきりがんばるぞ!

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