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Jeke & Dinos Chapman 「Back to the End of the Beginning of the End Again」展
パリにはもう10年以上住んでいますが、ずーーーーっと右岸派だったので左岸には疎い私です。
といっても、左岸には定期的には来ていました。学生の間は大学院がカルチェラタンでしたし、映画を見まくっていた時期も週に1回は左岸に渡っていました。そして私にとっての左岸の象徴といえば、珍しいといわれそうですが、kamel mennourギャラリーです。

当時住んでいたアパートからカルチェラタンまではまっすぐの道一本だったのですが、kammel menourは少しサンジェルマンデプレ寄りなので、ほんの5分プラス歩かないといけない。そうなると、えいこらせ、と重い腰をあげないといけないような気がしていたものです。

このギャラリーのアーティストリストを見てもらえればわかってもらえると思います。私好みなリストであることを。
ピエール パオロ カルツォラーリ、ミッシェル フランソワ、リー ユーファン、クロード レベック、フランソワ モルレ、、、、、、リスト見てるだけでよだれが出る、ご飯3杯いけそうですが、それに加えてダニエル ビュレン、アニッシュ カプーア、川俣 正、マーティン パーなどなど、個展やってたら見にいっとかな、と思うベテランたち。そのうえ、ジャコメッティとジナ ペーンのエステートも獲得してます。
左岸=kammel menourとさっきから言ってますが、それは私にとってなだけ。左岸には昔からのギャラリーが2軒、そして今じゃあマティニオン通りにも1軒、でつい最近オープンしたロンドンにも1軒、の計4箇所でギャラリーを展開しています。

そして今ちょうど、その左岸の1軒とマティニオンの1軒で同時開催しているのが、Jake & Dinos Chapmanの「Back to the End of the Beginning of the End Again」展。

いやもう全然いいんだけどね、私にも2人の子供がいて、姉弟なんですけど、もし、もしもよ、、その子達が「これがアートだ!」って主張して、世界中のお金持ちや有名美術館が何億っていう値段で取引しても、作品がチャップマンだったら、母としては本当になんかいたたまれないよね、っていつも思います。めちゃくちゃ他人やから、ほー、なるほどね。とか腕組みしながらアート作品としてあーだこーだ、言えるけどね。まあ全然いいんやけどね。

こういう子供のマネキンを裸にしてくっつけたやつとか有名ですね。
jake-chapman-sir-norman-rosenthal-10-31-11-3[1] 

ちなみにここで言っておきますが、なんらかの企画展とかアートフェアとかでチャップマンの作品をよく見ますが、個人的にはすきでもないし、見たいとも思わないかな。。。。コンセプトとか理解してるつもりやし、彼らの作品に対する私のリアクションというのはチャップマンの思う壺なのもわかってるし、バッドアートやけどハイアートっていうのもわかるんですけどね。でも好きの反対の無関心でもいられないのがまたチャップマンの魅力というか、人間の性というか、醜悪なものや臭いものには蓋をしたいのに気になるっていうね。人間の汚いところね、全部、見ないといけないから。

それでも今回行って来たのは、そういう魅力に勝てなかったのもあると思いますが、何よりもチャップマンの個展なんてフランスで見られるのは非常に珍しいからということと、キャメル メヌー ギャラリーがチャップマンをお抱えアーティストにして初めての展覧会やったからです。

で行って来ました。左岸のほう。

ギャラリー入ってすぐ、Ku Klux Klanに出迎えられます。結構大きめのマネキンがえーっと6体いたかな。

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写真でバン!と見てしまうとそれまでなんですが、チャップマンの作品は細部に宿る想いみたいなんがいつも凄いな、と思うので、結構ひとつひとつじっくり見てしまいます。あ、もしかしてそれで気分悪くなるんやろか。
 

次にこちら、圧倒的な数の小指より小さいくらいのフィギュアで、凄絶な状況が作り上げられるHellシリーズ(これって特にシリーズ名じゃないようにも思いますが、こういうとみんなわかるので)。
Hellシリーズについて、チャップマン兄弟のインタビューがありました。
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そして奥の部屋はというと、トレイシー エミンのテントのパロディと、ジェフ クーンズのイノックス作品のパロディ。
テントは中に書いてあるのが名前じゃなくて、カップルのほうはイノックスじゃなくて本当に空気入れて膨らむやつです。

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チャップマンはコンセプトっていうと大げさだと本人たちに笑われそうですが、インタビューや批評から作品が意図するものを知ると、かなりしっかりしていて納得させられるので面白いんですよね。そこではまっていっちゃう自分も怖いっていう矛盾。

マティニオンのほうでもやってますけど、私は行かないねー。こないだミッシェル フランソワの個展でもわざわざ行く時間なくて見逃したのに、チャップマンだったらもう絶対行かないって賭けてもいいわ。

良く考えたら今日はハロウィーンですね。ツイッターやフェイスブックで日本でのハロウィーンの盛り上がりを見て驚いている私ですが、なんかいいタイミングでこの記事書いちゃったな。というかチャップマンの個展をハロウィーンにかぶせるのもキャメル メヌーの意図か!?

左岸もマティニオンも11月26日までやってます。お好きな方はどうぞー。
kemel mennour
47 rue Saint-André des arts 75006 Paris
28 avenue Matignon 75008 Paris

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10/31 23:20 | ギャラリー | CM:0 | TB:0
リモージュの名窯ベルナルドのアーティストコラボ

最近の私の勤務先はサンジェルマンデプレにあります。パリに来てからずーーっと右岸で人生の大半を過ごしてきた私としては、同じパリと言っても、左岸はなんだか別世界。たまーーーーーに行くくらいの別天地でありましたが、ここ最近は毎日通っているわけであります。
右岸のギャラリーなら敷居が高いとかなーんにも思わないのに、左岸のギャラリーはなんかいっつも入りにくいよなあと思ってしまいます。
でもせっかく毎日来てるし、お昼休みくらいは事務所から出て散歩でも、とそのへんぶらぶらする、ショッピング欲をくすぐるお店はたくさんありますが、まあ先立つものがない、そうなるとやっぱり逃げ込むはアートギャラリー。そんなわけで昼休みにぷらぷらうろちょろちょこまか歩いてるんですが、今日ふとウインドウに惹かれて入ったのがこのお店。

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日本でも有名な窯だと思うんですが、リモージュの名窯Bernardaud/日本語ではベルナルドのショップです。
特別好みでもないので、私も「ああ、ロウソクを中に入れて、模様とか風景が彫ってある白いカバーかぶせる磁器売ってるとこね!」という認識。プレゼントでアクセサリーを幾つかいただいたことがあるのに、それもそういえば着けてないなあ。

上の写真を見て、ぱっとわかる人も多いとおもいますが、ウインドウにジェフ クーンズのBallon Dog!うわー、またこんなことやってるんやー。Ballon Dogっていつの話やねん、と心の中で思いつつも、近寄ってウインドウ越しになめるように見る私。

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うん、どこからどう見てもBallon Dog。でもベルナルドとの接点はどこ?ベルナルドといえば世界に名だたる磁器製品の会社。
でもなんで磁器の会社がBallon Dogつくってんの?え、もしかしてこれって磁器なん?どう見てもいつもどおりのステンレス(といっても最初ジェフ クーンズのステンレス製バルーン作品シリーズを観た事は、えええ!これイノックス~~!すっごいよくできてる!やばい!となったもんでしたが)にしか見えない。すげえ。

わーすげーすげー、と道端でガン見してたんですが、店内にも他にジェフ クーンズっぽいお皿がある!ということで入ってみました。

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ほら、花瓶。これはいつものベルナルドの磁器仕上げ。


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プレートデザイン(っていうかただの絵付けというか、ただの作品画像貼り付けたというか、、、、)したもの。

2013年にはベルナルド150周年を記念して、12名の現代美術アーティストとお皿のデザイン(というかお皿の絵付け)コラボをしたよう。日本語のサイトのほうが見やすいわ。 でもフランス語/英語のサイトのほうだったらすぐに購入できるみたい。

うーんうーん、私だったら、ソフィー カルとー、サルキスとー、あー、アルベロラも使い良さそう~。なんて買う気もないのに、わくわくします。
あー、JRとかデヴィッド リンチはいやかな~。とかね。
あのあれですよ、illyのエスプレッソカップとおんなじ感じ?あーだこーだ言いながら数時間過ごせるやつね。

で、このサンジェルマンデプレのお店は、ベルナルド製品のなかでもアーティストデザインのものだけを取り扱っているショップだそうです。さすがアートギャラリー激戦区にもってくるだけある。

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右側のが私が欲しいソフィー カルのね。クリスマスとか近いね。

現代作家のものから、シャガールなんかの近代作家のものもあります。
ちょっとミュージアムショップ感でちゃうけどね。

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20161028144657788.jpg フリオ ル パルクの商品もウインドウにありました。

アーティストとのコラボの歴史を見てみると、1967年からはじめてるそう。最初はインダストリアルデザイナーのレイモンド ローウィ(ラッキーストライクのパッケージとか、昭和シェル石油の貝殻マークとかデザインした人)とのコラボだったようです。ほー。

私は今までにも、こういうコラボデザイン商品を見るたびに、さんざん選んで迷ってあーだこーだ言って楽しませてもらうんですが、結局買わないんですよねえ。シルクスクリーンとかこういう商品にしても、商品化する仲介業者(ギャラリーであったり、マルチプル制作業者だったり)が、アーティストの本来のコンセプトや既存の作品をもとにして、勝手に自分たちでコンセプトやデザインを考えて、いくつか提案した中から作家に、これでえーんちゃーう、と選んでもらって許可とって制作にかけられることが多いから。そういう意味でも上に挙げたサルキスとかソフィーカルとか、わざわざこのために作家自身がちゃんとやった感がするので、すきなのかもしれません。わからんけどね、ほんまのとこは。

まあでも、あれですよ、日本のデパートとかで売ってるような、イヴサンローランのバスタオルとか、トイレのお手拭タオルがジバンシイとか、そういうのとおんなじことよね、結局は。

身も蓋も無いこと言って終わってすいません。

サンジェルマンデプレをぶらぶらした際に見つけたら入ってみるのもおもしろいかも。
こだわりラーメンの向かい側です。

Bernardaud
60 Rue Mazarine, 75006 Paris
10/28 23:54 | 未分類 | CM:0 | TB:0
Felicita 2015-2016ボザール卒業生審査員賞展

毎年10月も半ばを過ぎると開催されるのが、世間でボザールと呼ばれるパリ国立美術学校のいわゆる卒展。といっても、そこは選ばれし者だけが展示できるという、前年度卒業生の中でも卒業制作で審査員からの評価が高かった生徒たちの作品展です。審査員賞と訳してしまうと変なんですが、フランスで卒業試験や論文などで評価の高かったものには、félicitations du jury(審査員からの賛辞)というものが付きます。今年はFelicitaと題され、パリ郊外の現代美術館MAC/VALのディレクターAlexia Fabre、アーティストのJean-Luc BlancJean-Charles MasseraMorgane Tschiember(この人の作品大好き)の4名の協同キュレーションによるもの。同じ学校行ってた生徒による毎年やってる卒展といっても、もちろん各年度の色やレベル、個性でも違うし、そしてなにより、審査員やキュレーターによっても雰囲気が結構違うので、この展覧会は全然見飽きない。

ボザールの、セーヌ河を挟んでルーブルと反対側にある入り口から入る会場でやってます。

ほらほら早速。はいってすぐに、まっすぐ会場に進もうとする私たちをさえぎるかたちで床に展示されているのが、Bianca Argimon の作品。大きめの玄関マットのようなサイズのじゅうたんには、迷路が描かれているんですが、その色がEUの旗と同じだとすぐに気付きます。EU、出口のないように見える迷路、そしてタイトルを見ればWelcome、展示の仕方もタイトルに反して、迎え入れる感じではなく直進したい観客を拒絶するよう。すごく真面目で完璧でわかりやすいけど、ちょっと硬すぎるかなあ、もう少し遊びがあるが好きやなあと思いましたが、キュレーション側には使いやすい作品ですね。ちなみに彼女の作品は二階の会場にも展示してありました。どちらもEUについて問題提起する作品でした。

入り口左手は二階建て。一階部分は「あーこれ見た事あるな。」と思ったら、若手アーティストの登竜門とも言える、salon de montrougeに今年展示してたアーティストでした。Johanna Beainous&Elsa Parra。個人的には好きってわけでもないけど、よく覚えてるから記憶に残る、というか集中を促す作品なのかな。これから私の中でその記憶がどう発展していくか楽しみです。

会場内でまず私の目を引いたのが、こちら。こういうのべたやけど好き。既見感すごいけど、そのおかげか安心感もすごい。なんかそういうの含めて、そこに若さを感じてしまうのは私がおばちゃんになった証やと思います。またこういう作品かー、デジャヴやなー、こんなん○○がやってるやん、若い人がやることちゃうやろ、と以前は捨て置いた作品も、若いからこそこれやるよねー、そういう過程って必要よねー、という感じで受け入れる、どころか、そういう過程が好き!と近年なってしまう私。年取ったわー。まるなったわー。
しかーし!誰の作品かわからない!メモってないし、展覧会の作品リストと図面見てもわからん。。。。年取ったわー。
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そして次。あー、これ好き。活躍しはりそうやなー、若手ギャラリーとかがすぐつきそうって思ったのは、Christelle Tea
気持ちの良い真面目さが伝わってくるような作品ですが、彼女のサイトを見ても、活動的にがんばってはるのがよくわかる。
私の写真はこんなにいっぱいどーんと作品があって見ごたえありましたってことさえ伝わればいいんですが、細かくひとつひとつみたいからは是非
こちらからどうぞ。ゆっくり楽しんでください。因みに展示されていたのは56点。
この展覧会の展示作品はポートレートのみ。それもアートやクリエイティブな世界に生きる人たちのポートレート。「あ、あの人や。あ、この人もいる。」なんて結構楽しめます。そうかと思えば彼女のおばあちゃんもいたり。例えば私の写真の一番右はフランス人画家のジャン=ミッシェル アルベロラさんです。ぶつっとした顔がもうそのまんま。
ポートレートだけでなく、いろんなモチーフを扱っているし、
フォトモンタージュなんかもやってはるんですね。フォトモンタージュの写真は多分本人さんかな。めっちゃかわいーやないかー。
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この作品も好きでした。Enzo MianesのLes hémisphères, l'attente, rétrospective de rétrospectives, 2010-2016
ありがちと言ってしまえばそれまでかもしれないけれど、がらくたのなかでも超がらくたが、まるでアンモナイトのように壁面や壁の穴に展示されています。その物体自体を一つ一つ見ていくのもおもしろいんやけど、別にひとつひとつ見なくても、その特にきれいでもない、いやどちらかというと汚く仕上がっている、自分の背よりも高い壁に囲まれた人1人しか通れない幅の、現代のアンモナイトがそこかしこに埋もれている階段や通路を通る、ってことがとても刺激的でした。刺激的といっても、静かなに沸々と沸いてくる刺激。こういうの好きやねんなあ。
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くらーいですが、こちらは一階部分の展示風景。
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階段をあがってすぐにあるのはLaure Barilléの作品Le ventre de [lamèr]。直訳すると、「お母さん・海(フランス語では同じ発音なので発音表記になってる)のお腹」。まあこれもちょっと恥ずかしいくらい若くてわかりやすい作品。一階の展示会場を見下ろすガラス窓も、なんか曇ってて作品です。これは一階からのほうが、アート作品だとよくわかった。Manuel VieillotのWe on an ultrapaint beam。なにが見えてくるのかちゃんとじっくり見なかったけど、こういう作品好き。
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これいいなーと思ったのが、左の写真の右側の作品。なんかかっこいいけど、なんやろ、ありがちな絵か?と思ったら、横に右の写真にあるポストカードが積んであって、ああ、このコンクリートの柱の写しか!とわかるわけです。そのシステムというか2段階の落とし方も好きやし、コンクリの壁の美しさを見せているも好き。私は鉄筋コンクリート打ちっぱなしの家で育ったので、コンクリートむき出しの壁がやたら落ち着くのかもしれませんが。Clemence Roudilのla Gaine。ちゃんと説明を読むと、水を含ませたスポンジに、街中のコンクリ表面についてるほこりとか汚れをとって、それを布地にはりつけていくようです。創作のためのジェスチャー、物質と身体の距離感、街の要素や喧騒の跡、なんかこの作品が持ってる全部が好みです。
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これは絵画作品。Guillaume Valenti。こういうちゃんとした絵画作品を描ける生徒を絶対に1人、毎年この展覧会に入れてきますね。いや個人的にこういうちゃんとした作品はすごい好きだし、今までにボザールの展覧会で見た、ちゃんとした絵画を描けるアーティストさんは今のところみなさんちゃんとギャラリーがついて、ちゃんとステップアップしてはります。こういうのを見ると安心するとも言うけど、最近の若者の中では、もういい加減飽和状態なんじゃあ?とも思います。
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窓際にみっつ並んだLoup Sarionの彫刻作品。最初はふーんと思ってたけど、このみっつをかなり広い距離に離して展示しているからか、他の作品を見て、体の角度や目線をかえるたびに、みっつのどれかが視界にはいってきて、じわじわ好きになってきてる自分に気付く、という作品でした。その上、見れば見るほど、写真の一番手前が、親指を下に向けるポーズ、真ん中が中指を立てるポーズ、一番向こうがあっかんべえをしてる顔にしか見えなくなってきて、もうたまらんかった。ほんまにこのみっつを狙ってるんかな。私の目がそう見えるだけ?ちがうよね?
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以下の三点は好きとかいいなあとか思ったものではなく、「最近の学生さんは大規模な作品しはるんやなあ」と思った作品たち。
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そして最後に、Valentin Mullerの33entretiens。33の対談というタイトルどおり、誰かがインタビューに答えるかのように話している声が聞こえていて、多分そのテープおこしをした文章がプロジェクターで展示室一面に流れています。でも実際ちゃんと聞き取れるほどのインタビューではなくて、やたらと「えー」とか「うー」とか「あー」とか、インタビューのときに誰もが言葉を探すときに発する声ばかり聞こえてきて、本当の内容はあんまりよくわからない。テープおこししているだろう文章も印刷で貼り付けてあるのではなくてプロジェクターの光が発している。その電源を入れているときだけの光が放つ一過性な文章と、内容がわからないけど誰かがずっと話し続けている音の組み合わせ、言葉の曖昧さとかがすごく良かった。

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というわけで、気になった作品をちょこっと紹介しました。
この展覧会は無料。11月22日までやってます。
機会がある人は是非行ってみてください。

Beaux-Arts de Paris
Palais des Beaux-Arts 13, Quai Malaquais
Du 18 octobre au 20 novembre 2016
Ouverture du mardi au dimanche de 13h à 19h  

10/26 22:32 | 展覧会 | CM:0 | TB:0
Ugo Rondinone @ fiac 2016
「もしかして底辺のkanaさん?(ひどい言われ様)」とか「もうやめちゃったんですかー?」とか「実は見てたんです。またやってくださいよー。」とありがたいお言葉を出会う人たちからいただくも、もうぴったり4年も前から更新をしてないこのブログ。なんかふと、以前とは違った距離感でいいから、コンテンポラリーアート、というより、私が生きている今と同時代の創作、というものと付き合っていけたらいいなあ、と思う今日この頃。またブログをぼちぼち書いていこうかと思います。4年前はイケイケノリノリで元気で、好きに動いて、観て、読んで、考えて、話す時間もたっぷりあったんですが、今じゃ2人の子持ち。週末の展覧会もままならないし、平日の夜のヴェルニサージュなんかもってのほか。前は「観るで観るで観るで~~!インプットじゃ~!」と1週間くらいで見てたものを今じゃあ半年、いや1年くらいかけて、うまくタイミングがあったものだけ「ありがたや~~」と観ている状態。観るときも全然集中できないし、鑑賞前後に批評予習復習もできない。でもそんな中でもぼちぼち備忘録を記していければいいな、と思います。

さて、先週は2016年のfiac週間でした。数年前からfiacが開催される週には、ホテルリッツや世界有数の宝石商が居並ぶ(というかそういうのしかない)ヴァンドーム広場で、現代アートの巨大作品が展示されています。 2014年には、アメリカ人アーティストのポール マッカーシーが、空気で膨らむ巨大な緑色の「クリスマスツリー」を設営中に、「大人のおもちゃにしか見えん!なんちゅうもんを展示するんや!」と通りがかりのおっちゃんから暴言をはかれたり、SNSで保守派の方たちから猛攻撃を受けたり、日本で言うならいわゆる「炎上した」作品が展示されました。までも、ヴァンドーム広場の真ん中にそそり立つ柱も、コンコルド広場のオダリスクとともに、男性器に見えなくもないので何を今更感はありますし、もちろんここはフランス、こういう炎上があればあるほど、展示を絶対に中止にはしません。その上マッカーシーはこの出来事を同時期にオープニングを迎えたパリ造幣局での個展に活かし、彼のアーティスト力を見せ付けたと思います。ま、その話はこのへんで。

今年はUgo Rondinone/ウーゴ ロンディノーネの作品が展示されるということで、仕事帰りに行って来ました。ウーゴ ロンディノーネは国際的なビエンナーレとかトリエンナーレとか、でっかいアートフェアとかの常連さんだし、日本でもよく展示されているみたいなので、ご存知の方も多いと思いますが、1964年生まれのスイス人アーティスト。もう作品やアート界での地位・影響力からそのスイス人っぷりがあふれ出てますので、いちいちスイス人アーティストというのがアホらしいくらいです。までも、好きです。どこが、と言われると困りますが、ロンディノーネが出してる、と聞くと、行っとこかな、と思うくらいは好きです。

展示されていた作品は2つ、というか2シリーズ。でっかい石を人間の形につみあげたThe Observantと、むにゅむにゅ枝を伸ばす白い樹木たちのEvrytime the Sun Comes Upです。どちらもどこかで観た事ある作品なので、特に目新しくはないな。ま、ロンディノーネの作品っていっつもそんな感じですが。どちらも5メートルほどの高さがあって、だだっ広い芝生の上や屋根のある展示会場でなら、めちゃくちゃ映えた作品だとは思いますが、パリの中でも圧巻の荘厳なオスマニアン建築が見られるヴォージュ広場、そのうえ間に44メートル以上もある柱がシャキーンと建ってるなると、厳しいですよね。


 

仕事の帰りに寄ったので、暗い。夕方な上、えらい曇ってる写真ですいません。秋晴れの気持ちの良い空をバックにした写真はfiac公式サイトからどうぞ。こちら。 でも私の写真のほうがリアルやと思う。 というわけで、感想としては、「あーヴァンドーム広場に負けちゃったな~」です。 fiacのメイン会場でもある、グランパレの素晴らしいガラス天井の下でたまにある、しょーもない展覧会と同じはめになってる感は否めない。
あと多分ヴァンドーム広場の地面がまっすぐでないので、床を造って水平な地面の上に展示されているんですが、もー、これがダサい!めっちゃくちゃダサい!泣けてくる!

これなら、我が家の近所にこの夏から出現したロンディノーネのストリート作品のほうがずーーーっと素敵です。場所は宝石商がならぶ広場ではなく、ホームレスの方たちがそこかしこに寝袋とかマットレスで寝てる小さな交差点ですがね。
document[1]

とは言っても、本物を実際に見ないとアートというのはわかりません。
fiacはもう終わりましたが、この作品は10月31日までヴァンドーム広場に展示されていますので、日本料理食べにピラミッドの辺り行ったり、ルーブルやチュイルリー公園に散歩に行ったりしたついでに、寄ってみるのはどうでしょうか。

4年ぶりの更新がこんなんですいません。


ロンディノーネのカタログ三冊。
一番左のカタログは、今年フランスで初めてロンディノーネの美術館での個展がニームで開催されたときのもの。

10/24 17:24 | アートフェア | CM:0 | TB:0
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