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イヴ・クラインの大々的な回顧展が現在ポンピドゥーセンターで開催されています。(ちなみにまだ行ってませんが。)
この展覧会の一環として、ポンピドゥーセンターの横に位置するサンメリ教会でYves Klein が作曲(?)した'Symphonie Monoton-Silence'のコンサートが行われているということで、昨夜ふらりと行って来ました。
このシンフォニー モノトーン・サイレンスは、イヴ・クラインが1947年から1961年にかけてAmthropometriesの創作中、彼自身の結婚式、はたまた彼の個展のオープニング・パーティーの際に行ったパフォーマンスで演奏されたものです。またソルボンヌにおける彼の講義や、1961年製作の映画「Monde Cane」でも使用されました。
少し調べてみると、シンフォニーの部分は使用される楽器とそれらの数、コーラス隊の人数などで、またサイレンスの部分は様々な時間の長さで、様々なヴァージョンがあるようですが、私が体験したのは15分の演奏と15分のサイレンス。つまり15分間オーケストラとコーラスが一音だけの演奏を続けます。楽譜上では単純すぎるこの演奏。実際はめちゃくちゃ大変そうでした。特にコーラスの人はしんどそうでした。そして15分の限りなく続きそうに思われる静寂。
まあ、このコンサートの醍醐味は演奏のあとに来る「静寂」にあります。15分間たったひとつの音をだらだらと出し続けるオーケストラと「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」とたったひとつの音を歌い続けるコーラス隊。
そのうちに何がどの楽器の音なのか、それともこれは声なのか、わけがわからなくなってきます。それらはただの「音」としてそこに存在します。指揮者の方(Philippe Arrii-Blanchette。イヴ・クラインとも実際にコラボレーションをしたことがあるらしいです。)はそんなたったひとつの音の演奏でも手を変え品を変え、指揮されてました。
そして「静寂」。観客たちも演奏家たちも指揮者も、その会場にいる人全員が、アクティヴにこのサイレンスの演奏者となるのです。私がとても驚いたのは、私たちが生活しているうえで、「何もしない。動かない。音を立てない。」っていうことってないんだなということでした。ひたすらじーーーーっとしているんです。そして時間がたつのを待つ。
こんなことを思いました。
よく「あそこは田舎で何もないところなんだよ。」なんて言うけれど、それはとても都会人のおかしな見解で、田舎には野原や川や山や海や牛や馬や蝶々や鳥や夜空いっぱいの星やいろんなものがある。じゃあ街には何がある?何もないやん。ブティックとかデパートとかレストランとか映画館とか美術館とか、あるものの数を数えてみれば、「田舎」のほうがもっとたくさんのものがあるのかもしれない。
「静寂」だってそう。もしかしたら私たちの周りで24時間聞こえている音よりも、もっといろんな音があるのかもしれない。
まあ、「今晩何つくろー?」とかも思ってましたがね。
とても不思議な体験でした。
このふたつのサイトからシンフォニーの音を聞くことができます。
http://www.ac-creteil.fr/crdp/artecole/de-visu/mzk-ap/mzk-ap-klein.htm
http://www.yveskleinarchives.org/works/works14_us.html
演奏されるのは、2006年10月15日、29日、11月19日、12月3日と2007年1月14日の19時から。
Eglise Saint-Merri
76 rue de la Verrerie
75004 Paris
ちょうどその日にポンピドゥーセンターのあたりを19時ころにぶらぶらしていたら、立ち寄ってみるのもおもしろいかもしれません。
なんてったって無料ですしね。
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私が持っている唯一のYves Kleinに関する本。いいですよ〜。
| Yves Klein: Long Live the Immaterial Yves Klein (2000/08) Delano Greenidge Editions この商品の詳細を見る |
下の2冊は現在ポンピドゥーセンターで開催されているYves Kleinの回顧展のカタログ。
| Yves Klein Camille Morineau (2006/03) Centre Georges Pompidou Service Commercial,France この商品の詳細を見る |
| Yves Klein (2006/08) Centre Georges Pompidou Service Commercial,France この商品の詳細を見る |
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comment
こんにちは。
上記サイトよりシンフォニーを聴くことができました。ありがとうございます。kanaさんの文章だけを読んでいるときに想像していたものより、しっかりと音楽になっていることに驚きました。回顧展自体のレポートも楽しみにしています。
2006/11/21 18:36 | satohshinya [ 編集 ]
satohshinyaさん、こんにちは。
あらそうですか?私の文章では「音楽」って感じしませんかね。
そうか。実際、息継ぎをし終わってまた同じ音を出すコーラス隊の誰かの声が急に大きく聞こえたり、抑揚を出さないことを目的とするシンフォニーなんでしょうけど、それは絶対に不可能な人間っぽさが出てて、退屈しませんでした。
回顧展いつ行こうかな〜。ウワサによるとかなり学術的な展覧会なので、このブログに合うのかな〜って思ってます。如何せん私の「良かった。」「悪かった。」「好きだった。」「嫌いだった。」で成り立ってるアホアホブログですから、、、。
2006/11/22 05:35 | kana [ 編集 ]
>あらそうですか?私の文章では「音楽」って感じしませんかね。
いやいや、そういうわけではありません。もっと実験的なもので、アイディアはともかく、実際に聞くとつまらない(笑)といった類のものだと思っていたのが、そうでもなかったという意味です。実際に15分間(30分間?)聞くと、更に違う感想を持つのだろうと思います。
2006/11/22 06:04 | satohshinya [ 編集 ]
satohshinyaさん、こんにちは。
う〜ん、30分間、「つまらないなー」とは思いませんでしたね。
でもイヴ・クラインって誰?みたいな観光客(この教会は無料のコンサートを開くことで有名なので)が結構いて、そういう人たちはつまらなさそうっていうか、「なんじゃこりゃ。」って感じでした。
2006/11/24 04:03 | kana [ 編集 ]
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