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タカノ 綾、Mr、青島 千穂@リヨン現代美術館


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先週末のクリスマスに、私にとってフランスでの故郷であるリヨンに行きました。ちなみに今つきあっている彼氏も偶然リヨン出身だし、4年半も住んでいた街だから友達もいるし。
そして今回は呑んだくれないように気を付けて、展覧会にも行ってきました。

IMGP1701.jpg


そんなわけで、今日は2006年9月24日から12月31日(あと2日で終わっちゃうけど)までリヨン現代美術館で開催されている「Chiho Aoshima, Mr., Aya Takano : trois expositions personnelles (タカノ 綾、Mr、青島 千穂;3個展)」についてのレポート。


では行ってみましょー!





リヨン近代美術館には3フロアあって、1フロアごとに展覧会が異なります。
この日本人アーティスト3名の展覧会が行われている階にエスカレーターで到着すると、まず最初に「性的に刺激の強い作品があるのでご注意!」の看板。
でもこれを目にしないで、「マンガっぽいアートだし、子供が喜ぶだろうから」的感覚でこの展覧会を見に来たであろう大人たちとすれ違うとかなり微妙顔。そんな気配を察してか、引率されてる子供たちも微妙顔。

会場に入ってまずはタカノ 綾の展示ルーム。
私は彼女の絵画作品は全然好きじゃないけれど、B5くらいの大きさの紙に水彩絵の具で描かれたデッサンと文章はとてもよかったと思います。彼女の個人的性体験であろうことが、一つの文章とひとつのデッサンで一枚の紙に表現されているのですが、その一枚一枚にとても繊細なものを感じたし、対象は性的体験であるのに非常に精神的な視点で描かれています。でもこれは私が彼女と同じような世代の女の子だから感じたことかもしれませんが。
展示ルームの真ん中にはでかい黒い犬のぬいぐるみ?
IMGP1704.jpg

こういう絵を描く人。紙の作品での繊細さが消えちゃってます。
IMGP1705.jpg



次の展示ルームはMr。
頭でっかちの彫刻や、領収書やなんかの裏に書かれた少女の頭のデッサンなどなど、いつもの世界。
こちらはゲームのイラストのようなトリプティック。
MR_visuel.jpg

以前にTOKYO FMの企画で行われたライブペインティングの作品が、「完結しない」ということでカイカイキキの事務所前でガソリンや小枝を上に乗せて焼かれた作品と、その実況ヴィデオもありました。


そして最後は青島千穂の展示ルーム。
この展覧会のために制作されたインスタレーション内部。高層ビルに顔がついていて、どれもかなしそう。
IMGP1706.jpg

IMGP1709.jpg

私は彼女の作品で人間の描かれている作品たちよりも、植物や生物だけが描かれている作品が好きでした。

ここから展覧会の様子が360度回転で見れます。リヨンにいる気分を存分に味わってください。
http://www.visiterlyon.com/actus/moca/oct06/index.htm


この展覧会の簡単なパンフレットを読むと、「へー!カイカイキキってそんなふうに思われてるんやー。」となかなか面白かったんです。っていっても、私は日本でカイカイキキがどんなふうに捉えられているのかもはっきりとは知らないんですがね、、、。
たとえば、「漫画と最新のテクノロジーの世界に生まれた、新しい世代の日本人アーティストたちが、経済的成長と原子爆弾のトラウマ、そして環境問題に対する関心の間を揺れ動きながら、台頭してきている。」だとか。
そうなん?そんなことを考えてるの、カイカイキキって?
知らなかった。

ちなみにフランスは世界で2番目のマンガ消費国。ってことは日本の次にマンガが読まれてる国なんですね-。どうりでジャパ専(日本人女子が好きなオタク外国人)が多いわけだ。日本では考えられないような、年上の「大人」な女性が恋愛の対象となる国フランスの陰にはしっかりロリコンもいるんですね。

今回特に思ったのは、ヨーロッパでこういう作品たちが紹介される場合、非常に短絡的に「マンガ」という言葉が多様されて、それだけで済まされてしまうことでした。
「マンガ」というと、日本では大人の読むものとしての分野がとても広く存在しているのに、簡単に「マンガ」「Band-Dessinee(フランス語の漫画、アニメのこと)」とされると、その「大人の読むもの」「現代社会を反映させるもの」「微妙な感情表現媒体」としての感覚がまるっきり奪われてしまうようで残念に思いました。
奈良 美智の作品や、束芋の作品では常に「これはマンガが身近にあった世代の作品で、その影響は免れないが、「マンガ」とは異なる。」という解釈のされ方が強くされていて、アーティスト紹介の説明にもその部分がよく目につくように思うのですが、カイカイキキの作品ではその否定があまりされていません。それはカイカイキキという団体があえて維持しようとする商売的ウリなのか、どうか。まだまだ勉強不足の私にはわからないにゃー。

私は今までアートフェアなどの機会にちらほらと、カイカイキキメンバーのアーティストたちの作品を見たことしかなかったので、きちんとした展覧会の形で紹介された一連の作品群を観るのは初めてでした。
前回このブログに書いた束芋のカルティエ財団の展覧会でもそうですが、日本人の日本カルチャー(文化ではなくあえてカルチャーとしてみた)を全面に押し出して、日本人の抱えるものを日本的に見せる、そういうことにもっと自分が抵抗を感じるんじゃないかと、少しビクビクドキドキしながら挑んだ今回の展覧会。
Mrの作品のアートとしての美しさが私には未だに理解できないけれど、タカノ 綾のデッサンと青島 千穂の憂いのある作品たちに出会えて、素直に良かったなって、展覧会のこともそんな自分のことも思えました。


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12/29 02:49 | 展覧会 | CM:5 | TB:1
興味深く読ませていただきました。

カイカイキキと言っても、アート業界ではほぼ無視?さらに大衆文化としてはまだまだ超マイナーというような状況ではないでしょうか?
さらに、支持している側から見たとしても、現代アートの制度的な閉塞性と、(こっちがもっと大きいと思うんですけど)西洋美術本流への接続方法、つまり日本のサブカルをアートの文脈に載せるという方法に対して「自虐的」「借用だ」「嘘くさい」「戦略が目に付く」など、かなり違和感、異質感があったりするような・・そんな気がします。

僕は個人的にはタカノさんの絵は大好きですし、村上さんの孤軍奮闘を応援したい気持ちが強いのですが、シーン的にはまだまだ全然良くなっていないという現実は見据えないといけないと思っていますし、もう少しなんとかならないかなあ?と思ってます。奈良さんや束芋さんもいい仕事をしていると思うのですが、アート全体というよりは個別のタレント(才能ある人という意味ですが)が目だってしまい、彼らの意図とかは別にして、市場とかカルチャーとしてはほとんど昔と変わっていないように感じます。
来年も楽しみにしておりますので、ブログ続けてくださいね!
よろしくお願い致します。
明けましておめでとうございます!そして御無沙汰しています。
Manoです。


リヨン現代美術館でこんな展覧会があったんですね。私もタカノ綾さんの作品は、あまり好きではないのですが、デッサンの作品はどんなだろ?と思いました。

さっそく展覧会の様子が見られるサイト↑に行ってみます!
ではでは^^失礼しました~
こんにちは!
今年もよろしくお願い致します。
これまで写真展はあまり見たことがなかったのですが、去年のお正月にみた「杉本博司」さんの写真展に感激してから、こだわらずなんでもみてみようと思い、今年も2日にさっそくビデオアートのビル・ヴィオラさんをみてきました。
う~ん、う~ん、う~ん、あまり楽しくありませんでした。
日本では評判が良いようなのですが、フランスでもやはり人気がありますか?
今年も楽しく拝見します~。
よろしくお願い致します。
返事が遅くなりましてすいません。

タカヒトさん、こんにちは。
どうでもいいですけど、名前がカタカナに戻りましたね。
カイカイキキですが、日本ではどうなのかわかりませんが、フランスではぜんぜん無視できない存在だと思いますよ!
まああんなふうにすっかりスターになってしまった団体だから、まあうらやましいという感情が反発感情になってしまう日本人やアーティストが多いのもわかります。


さっちんさん、こんにちは。
励ましのメッセージどうもありがとうございました。
ビル・ヴィオラの日本での展覧会、人気あるみたいですね。ほかのブログでも「行ってきました。」っていう記事をよく見ます。でもまあ好き嫌いがあるのは当たり前のことなので、「あーいまいちやったな。」と感じるのは悪いことでもなんでもないんですよ。私なんて毎回そんなんやし。でもそこに、「個人的には」「私は」という言葉をつけるように気をつけてます。そのへん、小心者なんですわ。
私は個人的に杉本博史の作品が好きで好きでしょうがなくて、毎回気絶しそうになるくらいですよ。
今年もよろしくお願いします。


Manoさん、こんにちは。
メール届きました?返事が遅くなって本当に申し訳ないです~。
今年もよろしくお願いします。
パリにいらっしゃった際はお茶でもご飯でも行きましょう!
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青島千穂、Mrの展示がwebでみれるー
    2006年9月24日から12月31日までフランスのリヨン現代美術館で開催されていた、「Chiho Aoshima, Mr., Aya Takano : trois expositions personnelles 」(青島千穂、Mr.、タカノ綾 展)という展覧会の、
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