スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/-- --:-- | スポンサー広告
デュシャンの『泉』
banner_04.gif


いつからの芸術をコンテンポラリーアートのカテゴリーに含むことができるのかが議論されるときに、その起源の作品としてよく挙げられる、マルセル・デュシャンの『泉』。

デュシャンが1917年にそのへんのお店で買ってきて「R.Mutt」とサインしたこの男子用便器。存在し始めたその瞬間から今日まで、常に美術史的議論の渦中にあるこの作品ですが、2006年のアート界の幕開けにも、また話題が提供されました。

マルセル・デュシャンについてはWikipediaでどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%A5%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%B3

2005年10月5日から2006年1月9日までポンピドゥー・センターで開催された「Dada」展にて、センター所有の『泉』が展示されていました。
私が目にしたのは、日本にお正月休暇のために帰る前に行っておこうと思った12月の終わり頃。

1月終わりころに再びフランスに帰ってきたときには、その様相は変わったものになっていたのです。


f99scont1.gif



気になる?
私が1年半ぶりの日本を楽しんでいたころ、フランス南部ニース在住の自称エコール・ド・ニースのアーティスト、77歳のピエール ピノンチェッリが、パリまでやってきました。
彼はポンピドゥーセンターでみんなと同じようにチケットを購入し、最上階のDadaの展覧会へ入っていきました。


しかーし!


なんとなんとこの77歳のおじいちゃん、280万ユーロ(4億円くらい?)と評定されているこの『泉』を、金槌で何回も叩いちゃったのです。そしてそれだけでは終わらない!「Dada」と便器に自らサインしちゃったもんだから大変。

1月の終わり頃には、パリ軽罪裁判所から3ヶ月の禁固執行猶予つきと、20万ユーロの賠償金、14,352ユーロの修復代を持ち主であるポンピドゥーセンターに支払うことが命じられました。

ピノンチェッリ曰く、「私は作品を破壊したのではない。それどころか作品を「オリジナル」にし、剰余価値を与えたのだ。」

彼が何故こう言及するのかというと、私たちがポンピドゥーセンターで顎の下に手を当てながらフムフム知識人ぶってる作品は、1964年に8個制作されたもののひとつ。
1917年にデュシャンが「No jury, no prizes」をスローガンに掲げるSociety of Independant Artists展に出品しようとして断られたオリジナルの『泉』は、同年失われてしまったのです。
唯一現在でも私たちが目にすることのできるオリジナルの『泉』は、アルフレッド・スティーグリッツの撮った写真だけ。
これ。
fountain.jpg



このピノンチェッリおじいちゃん。13年前の1993年8月24日にもフランス南部ニームのCarre d'art de Nimesでもおんなじようなことしてました。このときは便器に放尿までしちゃってから(こう書くとまともなんですけどね)、今回のように金槌で叩いたんです。

ピノンチェッリおじいちゃんに関してインターネットで探したら、「ピエール・ピノンチェッリ友の会(http://membres.lycos.fr/pinoncelli/)だとか、フランス語版Wikipediaには彼に関するページ(http://fr.wikipedia.org/wiki/Pierre_Pinoncelli)があったり、かなりの人気ぷりでした。


彼を支持は決してしないけれど、でも何故か腹も立たない私。

どこに位置づけよう?


面白い!と少しでも思っていただけたら、クリックもついでにお願いします。
banner_04.gif


スポンサーサイト
04/08 04:48 | 裁判 | CM:5 | TB:0
「泉」って、微妙にオリジナル作品が残らなくても成立すると思えるconceptな作品だし。
280万ユーロを金槌で叩けるぐらいの精神がないと、本物の「Dada」とは言えない気もするから。
なんか、この爺さんは憎めないなぁ。

そういえば、日本でも、昔、竹橋の近美で靉光の作品が自称作家の男に傷つけられた事件があったと思うけど。
確か、行動の割には、あまりにも保守的な作品を制作している人だったので、失笑されて終ったみたいです。
ビノンチェッリという名前からするとorigine italianaかしら。Conceptual artの源のような作品で確かに価値もあってないがごとしですよね。でも破壊したいという意欲を引き起こすというのはやはりこの作品、すごいパワーをもっているに違いない。面白かったです。
kindaaさん、そうですね。まさにDADA!どうでもいいんですが、私この「DADA」という言葉が好きでしょうがないんです。日ごろからやたら「それはDADAやなあ。」とか「私のDADAは~。」とか連発してます。でも金槌で殴りこみしてないけど。

Jamarteさん、そうそう、私もイタリア系?って思ってたところです。ところでPinoncelliの私の日本語表記あってますか?どこかのサイトで彼の顔写真も載っていたんですが、海賊みたいに片目バンド(?)してましたよ。肥えたおっちゃんでした。
確かにピノンチチェッリです。フィレンツェでもミケランジェロのダヴィデ像の足指を斧でたたいて壊してしまった狂人とか、もっと前にローマのサンピエトロ教会のやはりミケランジェロのピエタ像を襲った狂人がいたり、、。二度も災難に会うミケランジェロもやはり強烈なオーラを出しているに違いない。またわりと最近フィレンツェのシニョーリア広場にあるビアンコーネによじ上って腕を折ってしまった!でもこれは単なる馬鹿な輩の酔狂による悪ふざけの所行、もっとたちが悪いよね。Jamarte
よかった。間違えてなかった。
イタリアにはいろいろいらっしゃるんですね~。さすがラテンの国。
お名前

ホームページ

コメント

パスワード
   
http://kanaparis.blog59.fc2.com/tb.php/17-190430d7
* トラックバック *
template design by takamu
Copyright © 2006 takamu All Rights Reserved
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。