フランスアート界底辺日記//パリの某現代美術ギャラリーでハタラクune petite japonaise(ちっちゃい日本人の女の子)が、ピラミッドの底辺から垣間見るフランスアート界。
2007/07/21 (Sat) Thomas Schutte@Munster



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Skulptur Projekte Munster 07
ミュンスター彫刻プロジェクト


ミュンスターで観たものの中から、今回はThomas Schutte(トーマス・シュッテ)の紹介。

私はこのアーティストのことが全然よくわかっていないんですけれど、なんだか好きで、彼の展覧会を観ることができる場所にいるときは、確実に観に行っています。でもやっぱり相変わらずどうしてこんなに好きなのかわからない、、、。ま、でも好き嫌いなんてそんなもんでしょう。
そんなよくわかってない状態なので、ベルリンビエンナーレのときに写真を載せただけで、ここでも書いたことがなかったんではないでしょうか。


トーマス・シュッテは1954年生まれデュッセルドルフ在住のドイツ人アーティスト。


早朝にミュンスターに着いて駅から真っ先に観に行ったこの作品。
朝5時に撮った写真です。
IMGP2207.jpg

作品は元から存在していた噴水を取り囲む透明のプレキシガラス、中間のコンクリートブロック、そして高々と聳え立つオレンジ色のプレキシガラスから成り立っています。
この作品のタイトルは「Model for a Museum」。オレンジ色の部分が美術館でしょうか。
その部分はまるでピラミッドのように、崇められるように、私たちの手に届かないところにそびえたっています。このミュンスター彫刻プロジェクトはパブリックアートの象徴のような存在の企画。街中のいたるところに現代アートが設置され、展示され、人々の生活に溶け込むことを目的としているプロジェクト。そんなミュンスターの街に、「人間の文明の倉庫とも言える美術館の、しかし手を伸ばしても届かないモデル」。
そして空っぽ。
そういえばベルリンビエンナーレの巨大人形も中身は空っぽだった。

作品の周りをうろちょろしてみたり、さすがに寝起きだったので前のベンチでうとうとしてみたり、そんなことをしていて、ふと気づきました。
「このテのトーマス・シュッテの作品につきものなのはあれや!あれはどこや!」と探してみると、


やっぱりいた!この建築物模型シリーズ(勝手に私が名づけてみました。)の作品には、常にちっちゃいおっちゃんの人形があるのです!
見えるかな?オレンジの美術館模型部分に、遠くの景色を見つめるちっちゃいおっちゃん人形!
IMGP2208.jpg

作品が設置される以前から存在していた噴水の石の上にも仙人みたいな格好のちっちゃいおっちゃん!
IMGP2209.jpg

仙人のおっちゃんは水という自然を見つめる存在でしょうか。
そしてオレンジの中に佇むおっちゃんは、カタログには「火葬人」となっていました。文明の生み出した美術を焼き払ってしまう人でしょうか。

ま。そんななんだか不気味で意味深な存在でも、このちっちゃいおっちゃん人形を観るとそれが何回目であろうと何十回目であろうと、「見つけた!」となんだかニコッとしてしまう私です。

そのほかの「おっちゃんいたよ!」の瞬間です。これはパリのネルソン・ギャラリーでのシュッテの個展のときのものです。
IMGP2149.jpg

IMGP2150.jpg IMGP2152.jpg



こちらは、同じ広場に20年前の1987年度のミュンスター彫刻プロジェクトのためにトーマス・シュットが制作した、巨大ガラスの上に乗った巨大さくらんぼ。Kirschensaule。
IMGP2212.jpg



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Author:kana
パリにある現代美術ギャラリーで下っ端としてハタラク。

京都生まれの京都育ち。2000年5月にフランスはリヨンに来て4年何ヶ月かほど過ごし、2004年9月から現在に至るまでパリに住んでます。

こんなものも書き始めました。
「パリ現代アートギャラリー攻略ブログ」
http://kana-sunayama.iza.ne.jp/blog/
こっちでも書いてます。
SHIFT
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パリ、フランス、はたまたヨーロッパ圏内での展覧会やアート系のスポットに関する取材、インタビュー、執筆など承ります。依頼や問い合わせなどは、お気軽に一番下のメールフォームからお送りください。

フランス人の友人と共に、キュレーター団体をNPO法人としてパリで立ち上げました。
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