ニューヨークでギャラリー巡りをしているときに、幸運にも開催中だったウィンスタンレーの個展。彼の作品と初めて出会ったのは、パリの私が働いているギャラリーで、まだ私がインターンシップ生だったころに、暇があれば倉庫に一人で籠り、作品たちを勝手に引っ張りだしては眺めていたときでした。ギャラリーの倉庫に眠っていた2点のウィンスタンレーを観たときには、「はーー、たまらん。なんて美しいんやろう、、、」とため息が出ました。それから彼の他の作品には実際には出会えずにいました。
それがなんと私がニューヨークにいる間に個展が行われているではないですか!これは行かねば、何を持ってしてでも行かねば、とMitchell-Innes & Nashの扉を押したのでした。
2008年4月18日から5月24日まで、Mitchell-Innes & Nashギャラリーのチェルシーのほうで開催。
ギャラリーの扉を開けた瞬間から、なんというかもうウィンスタンレーの作品の放つ空気感がふわーっと私を包みます。まるでそこにそよ風が吹いたような。
Paul Winstanley/ポール ウィンスタンレーとは、1954年生まれのイギリス人アーティスト。ニューヨークでの個展はなんとまあびっくりこれが10年以上ぶりらしいです。
アーティストのサイトである上のリンクをクリックすると、普通のおっちゃんが出てきます。思わず笑ってしまうし面白いんやけど、ちょっとがっかり。もっとミステリアスなサイトにしてほしーよなー。っていうか最初クリックしたとき、思わず同姓同名の違う人のサイトかと思ったくらい。私の中のイメージと違い過ぎ。
彼の作品は自身で撮影した写真をもとに描かれた絵画。パッと見は、まるでピントの少しぼけた写真のようなHyperrealismeの作品のように見えます。写真という媒体がニュートラルに私たちが見ている景色を切り離して残す、というものであるならば、それを手で描いた絵画にした場合、どのような表現が可能なのかを追求した作品です。そのぼんやりとした、なんとも言えない喪失感というか、メランコリーというか、静謐な雰囲気は、ホテルのロビーや会社の待合室などのインテリアのほか、風が吹き抜けていくような木々の風景などの主題にとけ込んでいきます。上の写真の作品でも明らかなように、フェルメールの影響を大きく受けてますね。
今回の個展で多く見受けられたシリーズは、どこかの駅に続いていきそうな通路と、室内から見たカーテン。
大きな作品の前に実際に立つと、自分自身がいま駅にむかってこの通路を歩いていてふと立ち止まり、街の雑踏のなかでたまに出会う静けさを見つけたような感覚になります。

カーテンの作品群ではこのカーテンの引かれている広間の中にたたずんでいるよう。
平面の絵画作品であるのに、インスタレーションの中に入り込んだような気分になります。
ポール ウィンスタンレーは同じ風景を幾度も用い、何枚もの作品にします。
その行為はまるで写真作品を何枚もプリントするようでありながらも、そこは絵画作品なので、一枚として同じ絵は存在しないのです。
やっぱ好きだわ。ウィンスタンレー。同じ頃にニューヨークに行ってた私のボスは、パリに帰ってきてから「かな、ウィンスタンレーの個展やってたのよ。見逃すなんてアホなことした。」とプレスリリースを持って私のデスクに来ました。「めっちゃ良かったですよー!」って言ったら「ええ!かな、見に行ってたの!!なんで言ってくれなかったのー!」とちょっと怒ってた。あちゃちゃ。
クリックお願いいたしますー。
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Kanaさん、こんにちは。
わー、美しいですね。
たしかにHPの写真は普通のおっちゃん・・・。
イギリスのアーティストなのに、しばらく国内の個展ないみたいですね、見たいな。
ニューヨーク・レポートありがとう。
7月にちょこっとパリへ行くので、またこちらで予習させていただきます♪
ろきさん、こんにちは。
たしか何年か前にテートで個展をしたようですよ。
7月にパリですか?もしやギエムのボレロを見に来るため??
私は今さっきチケット取ったとこですー。でもベジャールの作品って誰が踊っても絶対高い。でもまあ一生に一度は見とかないといけない伝説だと思うので、がんばりました。はい。
2008/05/28 20:18 | kana [ 編集 ]
数年前ですかー、見逃してしまった。次を待ちます。
ボレロも見たいんだけど、今回は1−3日、オペラ「ドン・カルロと」バレエ「椿姫」(好き)x2です。
パリに行く頻度をもっと上げたい〜。
ギエムのボレロ、楽しんでくださいね。
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