フランスアート界底辺日記//パリの某現代美術ギャラリーでハタラクune petite japonaise(ちっちゃい日本人の女の子)が、ピラミッドの底辺から垣間見るフランスアート界。
2008/06/26 (Thu) 内輪で盛り上がった作品。

バーゼルから帰ってきて、8月まで暇だー!わーい!と思ったら、毎晩仕事後に出歩く毎日が続いてます。
Art 39 Basel 2008 についてはSHIFTに記事を書くことになりました。だからそれまではどのネタを使うかわからないので、このブログで書けません。
ブラッド ピットが来ただの、ロシアの億万長者アブラモビッチが来ただの、アートバーゼル2008に関するブログや記事で「またそれかい!その作品しかなかったんかい!」と思うほど紹介されまくってるChristian Jankowskiの「Kunstmakt TV」(私が覚えてる数少ないドイツ単語でもわかるわ、へへ。「アートマーケット TV」)についてにも、書きません。(この作品についてはこちらで見れます。)

でもひとつ、これはSHIFT用のネタじゃないな、と思った作品を紹介。
なぜなら内輪で楽しい作品だから。
ということで、このブログを読んでくださってる方たちにも、「で?」と言われかもしれないけれど、まあブログなんてそんなこと書いてなんぼ、な世界なので、自分にOK出しました。

バーゼルのブースに到着すると、ボスがニヤニヤしながら「カナ、面白いもん見に行こう。」って私を誘います。「なんすかー。」と言いながらついて行くと、この作品が。
DSCN0770.jpg

オーストリアはウィーンにあるChristine Koenig Galerieのブースで展示されていたAnetta Mona ChisaとLucia Tkacovというルーマニア人アーティストカップルによる「Private Collection」。二人は2000年からコラボレートを始めたようです。


一瞬、「なんすか、これ。」と、全然わからなかったんですが、次の瞬間、あーーーー!うちのギャラリーで盗まれたあれがー!!
そう!この作品は、パリ、ベルリン、ロンドン、ウィーン、チューリッヒ、ニューヨークの有名なギャラリーでパチってきたもので構成されているのです。
あれが盗まれた日を今でもよーーーーく覚えてます。「あれ?ない。あれー?ない。あっれー?やっぱり何回見てもない。誰が使ったーん?ちゃんと返しといてー!」と、まだ盗まれたってことにも気づかず、同僚たちに言ってたことも覚えてます。みんながみんな「えー。知らんで。誰も使ってないで。」となり、全く大したものでもなんでもないのに、3人くらい総出で探したものでした。「なくなるとかないし!」って言いながら、「誰やねん!こんなん盗るん!忙しいのに!」とブヒブヒ怒りながら、BHVという商業ビルまで同じものを買いに行ったのを覚えています。
でももういいや!なーんや!謎が解けた!という感じで逆にすっきり。
「みんなは何盗られてるんかなー。」とゲラゲラ笑いこけながら作品鑑賞。

DSCN0772.jpg

DSCN0773.jpg

天下のガゴジアンまでなんか盗られてる!と注目したけど、これは一体なんや?
他のギャラリーはどれも、「ウチにもこれあるなー。」っていう、現代ギャラリーならどこにでもあるだろう道具たちですが、ガゴジアンみたいになると、もう私たち一般ギャラリーでは使ってないものを使ってるんでしょうか!ほんまになんなんやろ、これ。
自ギャラリー用ジェットのねじとか?!

DSCN0774.jpg

いまはもうニューヨークにギャラリーを移したValerie Cuetoの表記はまだパリになってます。っていうか灰皿取られてるし!まさに無機質ホワイトキューブのギャラリーの裏側に人間がいるんだなーって感じがしません?それも汚れてるし!

大きく写真を撮らなかった部分では、鍵の束を盗られてるギャラリーもありますねー。
これはさすがに笑ってられへん。鍵束を盗られたとわかったあと、きっとギャラリー中の鍵を全部替えるはめになったんでしょうね。やっぱり。そう思うと、腹が立つやろうなー。


まあ一応コンセプトはアートギャラリーが操作するアーティストの価格レベルだとか、グローバリゼーション進んでいるとはいえ、支配的すぎる欧米のアート市場だとか、まあそういうものを批判してる作品なんですが、コンセプトもいまいちパッとしないし、別に特に感心する作品でもないので、まあそのへんはどうでもいいですね。

でもバーゼルではしょっちゅう「○○盗られてたねー。」って話しかけられて、こっちも言い返してやったり、内輪乗りですがたのしい思い出の作品になりました。



クリックお願いいたしますー。


にほんブログ村 美術ブログへ

アートフェア | trackback(0) | comment(2) |


<<ART 39 BASEL / 第39回アートバーゼル 2008 for SHIFT | TOP | バーゼルに行ってきまーす!>>

comment











管理人のみ閲覧OK


久しぶりにお邪魔しています!

この記事とこの作品とくすくす笑いながら拝見しました。コンセプト良く分かりませんが何か笑ってしまう作品ですね〜!

ところでよくフランスやドイツで展覧会している京都の作家 麻谷宏さんご存知ですか?
またフランスでやる〜とか言ってらしたけど・・・

2008/06/29 12:06 | ミニアチュール [ 編集 ]


ミニアチュールさん、こんにちは。
麻谷宏さんという人は知りませんねー。というか、アーティストの名前を覚えるのが非常に苦手なのです。
また来てください。

2008/07/03 21:01 | kana [ 編集 ]


trackback

trackback_url
http://kanaparis.blog59.fc2.com/tb.php/270-a90e3f3e

| TOP |

UNIQLOCK

プロフィール

Author:kana
パリにある現代美術ギャラリーで下っ端としてハタラク。

京都生まれの京都育ち。2000年5月にフランスはリヨンに来て4年何ヶ月かほど過ごし、2004年9月から現在に至るまでパリに住んでます。

こんなものも書き始めました。
「パリ現代アートギャラリー攻略ブログ」
http://kana-sunayama.iza.ne.jp/blog/
こっちでも書いてます。
SHIFT
http://www.shift.jp.org/

パリ、フランス、はたまたヨーロッパ圏内での展覧会やアート系のスポットに関する取材、インタビュー、執筆など承ります。依頼や問い合わせなどは、お気軽に一番下のメールフォームからお送りください。

フランス人の友人と共に、キュレーター団体をNPO法人としてパリで立ち上げました。
そんなわけでとにかく少しでも多くのアーティストさんたちとの交流を求めています。
「こんな面白いアーティストを知っているよ。」という人は立候補でも推薦でも、気軽にコンタクトください。
(と書いたら、早速たくさんのメールを頂くようになりました。ひとりひとりにお返事ができない状況です。返事がなくても落ち込まないでください、、、。)

やる気が出るのでクリックください。
よろしく!


にほんブログ村 美術ブログへ

Calender

FC2カウンター

カテゴリー

最近の記事+コメント

最近のコメント

最近のトラックバック

リンク

Amazon.jp

月別アーカイブ

ブログ内検索

RSSフィード

Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: