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Angelin Preljocaj/アンジェラン・プレルジョカージュ 「Blanche Neige/白雪姫」
私がチケットを取っていた、2008-2009年度のダンス公演もいくつか始まりました。
金曜日の夜はシャイヨー劇場にて、Angelin Preljocaj/アンジェラン・プレルジョカージュの「Blanche Neige/白雪姫」を見てきました。



私がこれまでに見たことのあるプレルジョカージュの演目はふたつ。プレルジョカージュ初体験は2年か3年前にオペラ座で見た「Le Parc/ル・パルク」でした。私はクラシックバレエにあまり興味がないので、プレルジョカージュのお決まりらしい大掛かりなセノグラフィーと照明には、「ほほー。」と感心しましたが、世間でどうしてこの演目が評価されているのかいまいち理解できないのと同時に、モダンにアレンジされたいわゆる「バレエ」というものに、少し辟易したのを覚えています。そんな第一印象だったので、プレルジョカージュには興味を持っていませんでしたが、去年にシャトレ劇場で上演された「四季」は、今年の夏にワタリウム美術館でも個展を行った、代表的フランス人現代アーティスト、ファブリス イベールが舞台と衣装を担当した作品だということで見ました。このときも、舞台や衣装の記憶はなんとなく残っているんですが、ダンス自体には大して興味をそそられませんでした。

そして今回。プレルジョカージュを素通りしようと思ったんですが、去年の「Eldorado/エルドラド」が非常に評判が良かったのと、衣装をジャン・ポール ゴルチエが担当するということで、まあちょっと行ってみよか、という気になったのでした。


結果。


やっぱりあかんわー、でした。まったく好きではありません。


とにかくプレルジョカージュのダンスはほんまのクラシックバレエのように踊りまくりです。
もちろん私は「踊る」ダンスも好きですが、くるくるひたすら飛んだり跳ねたりばっかりしてるダンスを見ることに何度も言う様に興味がないのです。
「踊る」ダンスでいうと、クニンガムとか昔のフォーサイスとかはめちゃくちゃ好きです。
しかし今回の「白雪姫」のようなきちんとしたストーリーがあるダンス公演は、なんか感情表現みたいなものももちろんですがあって、「あー、いま喜んでる。」とか「あー、いま悲しんでる。」とかがうざくてしょうがない。これはあくまでも私の好き嫌いの問題です。あしからず。
たとえばそういう感情もこのブログにも書いたピナ バウシュの「オルフェオとエウリディーチェ」のような表現方法ならいいんです。大げさ感がないから。サシャ ワルツの「ロミオとジュリエット」も感情表現が私にとってのリミットを越えず、なのとかぎりぎりのところのさじ加減だったので、なんとか楽しんで見ることができました。

しかしプレルジョカージュはほんまに無理でした。

何があかんのでしょうか。それは私にとってはすべて大げさでやりすぎで、「スペクタクル」という意味ではいいのかもしれないんですが、純粋な意味で「ダンス」や「身体の動き」を追求する舞台が好きな私としては、まるで大掛かりなミュージカルを見ているような気分になってしまったのでした。まあミュージカルってのは急に歌いだしたりするし、私にとっては想像するだけでも見に行く気にならないものなので、実際一度も見たことありませんからこんなことを言うのは間違っているかもしれませんけどね。

  


じゃあ私を「プレルジョカージュやけど見に行こう。」と思わせたゴルチエ担当の衣装はどうだったかというと、はっきり言って変でした。

白雪姫の役は日本人ダンサーさん。きれいな人です。白雪姫やし、まあ白い衣装なんです。でもハイレグの水着のように腰と胸の間あたりくらいまで切れ込みが入っています。そしてギリシャ・ローマ時代の彫刻に見られるようなクレープ素材(と呼ぶんやったんでしょうか)の生地でできているので、なんか全体にたぷ~んとしてるのです。そのお腹の下あたりのたぷ~ん感が最初見たときは「え?ふんどし?」と思ってしまったほど、お祭りで御神輿をかつぐ男性を彷彿とさせます。でも「あ、ふんどしちゃうわな。そらそうやわな。」と思いなおすんですが、次はその股間のたぷ~ん感が、大きすぎるブルマを履いた子のようで、「股ずれとか大丈夫かな?」と心配になるほどです。まあゴルチエなので、そんな股ずれなんかしないような、ちゃんとしたええ生地が使用されているでしょうから、そんな心配ご無用でしょう。すいません。

お次は悪役の継母。「え、ゴルチエこれほんまにデザインしたん?」とツッコミたくなるほど、SMの衣装が売ってる服屋さんで選んで買ってきたようなまんまの衣装です。そしてSMの女王様である継母にいっつもくっついてる手下二人はというと、最初出てきたとき「あ、ショッカーや。」と思ったんですが、実はキャットウーマンでした。ダンスもキャットウーマンそのもので、「これは創作なんでしょうか?どちらかというと物真似じゃないんでしょうか?」と思ってしまいました。

継母が白雪姫を誘拐するために下した使いは、グリーンベレーのミリタリーパンツをはいた兵士ですし、七人の小人は採掘夫です。

まあプレルジョカージュ自身、白雪姫は御伽噺であるけれども、置き換えれば、今日の50代になっても60代になっても、お化粧やエクササイズやそれこそ進歩した医学による整形手術などを利用していつまでも若く美しくいる母親世代が、若く、ただそれだけで美しい自分の娘に対して嫉妬するような状態にもつながる、とインタビューで言っているので、ゴルチエもそれにあわせて衣装を現代風にアレンジした、というのは理解できます。でもねー、プレルジョカージュのその話も大概「はあ?そうか?何ゆってんの?」と思ってしまいます。まあこの演目が好きだった人にとっては、こんな私も「はあ、何ゆってんの?」って感じでしょうが。

 


このダンス公演の前に、「えーっと、白雪姫ってどんな話やったっけ?」と思い出そうとしたんですが、
「えーー、白雪姫が森で七人の小人と住んでて、、、えっと、、、りんご食べて死ぬ話や。あれ?もう終わってしまった。それもハッピーエンドちゃうなあ。御伽噺やから最後はハッピーエンドで終わらなあかんはずなんやけど、、、なんやったっけ、、、」と私の白雪姫に関する記憶も相当酷いもんでした。
そんなせいもあってかどうか知りませんが、白雪姫が最初から最後まで無垢な乙女に見えないので困りました。大体、「白雪姫、えっらいぶりっ子やなー。」と思った私は卑屈な女。七人の小人が白雪姫にちょっかい出してるシーンがいくつかあるんですが、もうどうしても、どんなにがんばっても集団レイプのようにしか見えない。「もーどーしよー。」と一人、そんな自分自身に困り果てていた公演となりました。


まあこんな風に私個人は、この演目が好きではありませんでしたが、舞台が終わったときにはかなりの拍手とブラボーの声だったので、他の人たちは楽しめたんだと思います。白雪姫という世界中の人が知っているストーリーといい、ゴルチエの現代風な面白い(!!)衣装といい、プレルジョカージュのコンテンポラリーでありながら「ちゃんと踊る」ダンスといい、大衆受けすると思います。
日本にも必ず行くでしょう。
実際私が見に行った日の最も良い10席くらいは、どうも関係者っぽい日本人のおじさんたちで埋め尽くされていました。

好きになれなかった自分と、他の観客たちの反応の違いにひどく驚いてしまって、それからいろんな批評を読んでみたんですが、どれもまあいまいちなものだったので、少し安心しました。自分がひねくれてるせいでこんな風にしか見れへんのか?と心配になったもんですから。



でもこの演目のおかげで、辻 直之さんの作品を見たときからずっと、またもう一度きっちり最初から最後まで読み直したいと思っていた、Bruno Bettelheim/ブルーノ・ベッテルハイムの「昔話の魔力」を「やっぱり絶対ちゃんと読もう!」と購入しました。何年か前に当時の彼氏が読んでいたのでパラパラと読んだことはあるんですが、プレルジョカージュが「白雪姫」に関するインタビューでも言及していることですし、これを読めば少しは彼の作り出したかった世界観が理解できるかもしれない、と思っています。ま、どちらにしても興味深い本なのでオススメです。




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10/13 06:40 | コンテンポラリーダンス | CM:9 | TB:0
今年のフレノアの招待教授でchristien RIZZOがいます。わしはまだライブで観た事はないんじゃけどビデオで観るかぎるほんまおもしろそうじゃった。 本人もええ人そうじゃし、衣装も音楽も舞台もほんまかっこよかったです。
わしは、だいぶ前、モーツアルトの魔笛を観たんですが、衣装がケンゾウでひどかった。 フェルトでキッチュでダサさ極まりなかったです。 ゴルチェももう老化がはじまってますねえ。
まだ観ていませんけど、これは確かに、シルクドソレイユ張り、それにかつ最新ファッションショーを加味した学芸会的エンターテインメントのようになってきてますね。おっしゃいたいことよくわかります。
Ckinocoさん、こんにちは。
え、ってことはリッツォに教えてもらったりもするの?私たまに見に行くよ、あの人の。すごい頭の中変そうやけど。Ckinocoさんが言うように、舞台として全体にやりすぎず、でも個性的で、気持ちのいいまとまりがあるよね。まあ変やけど。褒め言葉です。
ゴルチエは彼の代名詞の水兵さんの服にしても、昔からある服を今風にするのが得意やから、上の感じでいいのかもしれないけどね。もう一人、有名な振付師の人とよくコラボしてはるんやけど、私はその人の舞台を見たことがないから、そのときもまた「○○をイメージした服」ってなってしまってるのかわからん。
ってかさ、Ckinocoさん、去年のjeune creation出てた?「この名前知ってるなー」っていう作品をサイトで発見したんやけど、あれ本人さんですか??
有名人みたいや!って思った。

さんさん、お久しぶりですねー。
まあダンサーさんたちのレベルは非常に高いので、学芸会というのはどうかと思います。私が好きでなかっただけ、というか、私の好きな部類のダンスではなかったということです。
バレエが好きな人は好きだと思います。宮廷の踊りとか、二人のソロとか、きっちりありますし。
フォーサイスですか~観たことないすがジャズドラマーで武道家の日野晃さん知ってますか?
ピナバウシュもいいすね~関係ないけど昔マイケルクラークの来日公演いきまして確かレイバワリーも踊ってました~
不如意さん、こんにちは。
日野晃さんは知りません。ここでジャズドラマーで武道家の話がでてくるのはおかしいと思うので、もしかして舞踏家?でしょうか。
6月にフォーサイスとピナ バウシュについて1ヶ月くらい悶々と考えてました。どちらもすごいし、パリで公演がある度に見に行ってますが、私はフォーサイスのいつまでもリスクを負って新しい試みに挑戦していく姿に本当に脱帽します。ピナ バウシュはもういつも同じで飽きが来始めました。だからできるだけピナバウシュの昔の作品を見に行くようにもしています。どちらにしても、全体の満足度ではいつも高得点ですが。
ダンス、面白いので見に行ってください。
そして振付師、、というか身体性の研究者というか哲学者かしら。フォーサイスや野田秀樹ともコラボッたりジャズでは阿部薫とのラストライブ競演など伝説のドラマ~

ってまだ精力的に身体分野ほか幅広く活躍されててフランスほか海外でもWSひらいてます、、たぶんフォーサイスに招かれたんじゃないかな~ならばフォーサイスちがいの私の勘違い??

とにかくホンモノってダンスもジャズも舞踏も武道も、、カテゴリなんて軽く超越し表現するものって信じる私でした。
初めまして。
質問させていただきたくお邪魔いたしました。
プレルジョカージュの白雪姫をベルリンバレエが上演しようとしており、それを見にゆくべきか迷っています。youtubeでアップされている映像を見る限りは、おっしゃる通りの内容となっていると思います。

私はマラーホフのファンであるので、ベルリンでマラーホフが踊る全幕をみようと考えているのですが、マラーホフが踊るような役どころはあるのでしょうか?

私の場合も好みから外れるような内容なので、迷っています。プレルジョカージュのル・パルクを昨年パリオペラ座による日本公演で見た限りはそれなりに楽しめました。シンプルな舞台装置で美しい肉体だけで表現される種類のバレエの方が好みではありますが。


ショコラさん、はじめまして。
残念ですが、私はベルリンバレエの関係者ではないので、質問にはお答えできません。おっしゃられているダンサーがその公演で踊るのかどうか、直接お問い合わせになってはどうでしょうか。
まあ、ごちゃごちゃ後で言える公演ほど、好きじゃなかったとしても、何も感じない公演よりも楽しんだってことになるのかもしれませんから、見に行っても時間の無駄ではないと思いますよ。
お忙しいところ、ご回答くださってありがとうございましたm__m


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