スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/-- --:-- | スポンサー広告
Hans Op de Beeck 「Saisir le silence」 @ 104
パリではもうすっかりアートセンターとして定着した感のある104(サンキャトルと発音します)。治安がめちゃくちゃ良い訳でもない地区に、地域住民が楽しめる現代アート(造形芸術だけじゃなくて演劇とかダンスとかも含めた)センターを造ろうと、昔の葬儀場というか遺体安置所が大改装されたという鳴り物入りの「アートセンター」で、最初の頃はアーティスト イン レジデンスとしても機能してないとか、予算がなさすぎて館長辞任とか、ちょっと治安悪めのところにファッションウィークのときだけショーを観にタクシーで乗り付ける白人感じ悪いとか、行ってもなんにもないとか、結局来てるのって白人の若者と家族連れじゃない?とかいろいろありましたが、ここ最近はいつ行っても(とは言っても私は週末しか行ってないけど)すっごく楽しい。うきうきする。なんかいろんな人がごちゃごちゃしてて楽しい。ダンスや演劇やサーカスやパントマイムや大道芸や、なんなんだかよくわからないんだけど真剣に自分たちの好きなことを練習してる若者でにぎわっていて、みんな上手に自分の場所確保しつつ、シェアの精神でやってる。見物にぶらぶらやってくるのは30代40代、あとは子連れの家族。子連れの家族にうれしいのは、乳幼児向け(0歳から5歳まで。Matall Crassetのデザインです)のスペースもある。乳幼児向けのスペースは入ってみたいなーと思いつつ、他に観たいものがありすぎていつもスルーですが。まあここまで来てなんで子供のためのスペースに閉じ込められなあかんの、という気持ちが強いのが理由です。他には本屋さんとか、エマウスという、フランスから発して現在は国際的な活動をすすめる連帯慈善非営利団体が運営する古道具屋さん、カフェ、フードトラックなどもあります。


ダンスといっても、ヒップホップ?とか、ブレイクダンス?とか練習してる人が多くてそれも楽しい。




恒久展示のようなものもいくつかあります。例えば地下のミケランジェロ ピストレットの迷路とか。豪華でしょ~!
20161114094740540.jpg

踊ってる人たちやなんか自由な雰囲気の中で子供たちも走り回ったりして、それだけでここは時間が気持ち良く過ごせる場所なんですが、わざわざ私が重いお尻をあげるには理由があります。


さて、ここからは今回104にやってきた最大の目的、Hans Op de Beeck/ハンス オプ ド ビークの「Saisir le silence/静けさをつかまえる」展の紹介です。

チケットを買ったら、屋根だけついてるけどこれって屋外よねっていうHalle Aubervilliersまで行ってください。両脇の建物の、5つの部屋で展示されています。1つの部屋で1つのインスタレーションが見れるので、全部で5作品。

ハンス オプ ド ビークは1969年生まれのベルギー人アーティスト。

そのうち3つが巨大インスタレーションで、2つがプロジェクターで見るビデオです。

彼のインスタレーションの中にはいると、ほんの少しこわいような、うすらさむいような、でもあたたかいような、不思議な気持ちになります。
くらーい中でのインスタレーションなので、子供たちは怖がるかなあと最初思ったんですが、なんのなんの、特に動きもないのに、いつまでもいつまでもその場から離れないのは子供たちのほうでした。ビデオのほうが食いつきがいいと思っていたのに、ビデオ作品を見ていたら、娘なんか「さっきの暗い部屋もう一回行きたい」なんて言ってくるくらいでした。これにはびっくり。

The Settlement (2)
20161114094718553.jpg

Caravan
20161114094806934.jpg

The Lounge
20161114094846236.jpg


こちらはビデオ。Staging Silence




もいっちょ。Night Time (extended)




ここだけの話ですが、実はこの展覧会、このブログで既に紹介したパレドトーキョーでのティノ セーガルの展覧会、パリ造幣博物館でのマウリツィオ カテランの展覧会の次に、3日目に行ったのでした。多分そのせいだと思うんですが、なんかもうまったりしすぎてて、ちょっと物足りない感があったかな。もっとハラハラしたかった。もっとドキドキさせてほしかった。なんか「これ見たら良く寝れるビデオ」みたいな、ねむたーくなるような感じでした。実際娘はビデオを見てる最中に爆睡でした。ビデオも、ウィリアム ケントリッジのような鉛筆画なんですが、特に社会批判のようなものもなく、ほんまに美しいシーンをぼーっと眺めるというものでした。ものすっごく長い時間でも見てられるんだけどね。
多分、ドキドキもハラハラもちゃんとできる作品たちなんやけど、そのときの私はもう瞬間的にくるドキドキや直接的なハラハラに慣れちゃってたんでしょうね。
他の日に行ったらすっごく楽しめて、その美しさをしっかり堪能できただろうになー、やっぱり展覧会見る順番って重要やわ。と再認識した一日でした。
こういうパラレルワールドというか、つかみごころのない美しさとリアリティみたいなの、ほんまは大好物なんですけどね。
そういう面では、ビデオよりもインスタレーションの強さをとても感じた展覧会でした。インスタレーションのほうがずっと良かったです。

しかしまあ、インタビューでアーティスト本人が語っているように、作品鑑賞によって、観客に静けさや穏かな時間を与えるのも目的の1つらしいので、大成功ともいえます。


他にもyoutubeでハンス オプ ド ビーク スタジオがアップロードしている公式ビデオがありますので、興味のある方はこちらもどうぞ。

入場料が5€というのも安くてポイント高めだし、この展覧会だけでなく、他にも建築やデザイン、写真、などなどいくつも展覧会が開催されているので、ぜーんぶ見ると本当に充実した1日が過ごせると思いますよ!


スポンサーサイト
11/22 00:23 | 展覧会 | CM:0 | TB:0
お名前

ホームページ

コメント

パスワード
   
http://kanaparis.blog59.fc2.com/tb.php/467-e7677656
* トラックバック *
template design by takamu
Copyright © 2006 takamu All Rights Reserved
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。