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アーティストの妻
ギャラリーで働きはじめてから知ったことですが、「アーティストの妻」という職業は存在するんだな、と思います。


「アーティストの妻」というのは、自分専用のアシスタントを持たないアーティストを助け、様々な用事や対人関係を処理していきます。それは秘書のような役目であったり、営業のような役目であったり、はたまた精神分析医のような役目であったりするのです。

次回の展覧会のために、ある1993年に亡くなったアーティストの未亡人と連絡を取ったり用事でお家にお邪魔したりすることが最近よくあります。

彼女はなかなか難しい人で、ギャラリーのみんなからは少しけむたがられているというか、いわゆる「ウザイ」と思われている存在です。いちいち小うるさいからでしょう。作品を取り扱うのも、展覧会の準備、進行もすべてに対して、異常なほどの注意をされます。

お家にお邪魔すると、もう夫は亡くなって13年もたっているのに、家中、もう増えることのない彼の作品で埋め尽くされ、家具も内装もすべて彼の作品を彷彿とさせるようなもので揃えられています。彼女は1人暮らしで、お子さんがいらっしゃるのかどうかも私は知りません。ちなみに非常に素敵なアパートで、すべてが白で統一されていて、ル・コルビジェの家具だらけで、ふと真っ赤なイスがあったりします。一番大きな部屋は最も日当たりがよく、以前のアトリエだったのでしょうが、現在もアトリエで誰かが創作に励んでいるような雰囲気を持っています。

私は彼女のことが嫌いではありません。小うるさいけれど、決して意地悪な人ではないし、たとえ夫が亡くなったとしてもそれが彼女の職業なんだろうし、プロフェッショナルな精神から来るものなんだと思っています。アシスタントさんのなかには、「そんな風にしたって、死んだ夫は帰ってこないのにね。」なんて、ひどいことを(まあネタですが)言う人もいます。でもこんな生活を今まで13年間続けてきて、そしてまたこれからも続けていくのかなと思うと、とても不思議な気持ちになります。きっと彼女はどこかのパーティーに招かれたら、やっぱり亡くなった夫の次回の展覧会のことなんかが話題の中心になるんだろうなあって。

「アーティストの妻」って本人が生きている間はいいけれど、亡くなってしまっても彼女の職業は、実際に作品たちを目の前にして、それらに触れながら、でも思い出のなかで続行されるわけです。それは例えば「経営者の妻」なんかでも同じかもしれませんね。

でもここまで書いていてふと思ったのは、それも彼女の選択であるということです。なかには本人が亡くなったあとに、どこかの美術館に作品の多くを寄贈してしまう「アーティストの妻」のほうが、多いのかもしれません。




でもどうして「アーティストの夫」という職業を持つ男性に出会ったことがないんでしょう?フェミニストの国なのに。きっと存在するはずだし、いつか出会えるでしょうか?彼らは「アーティストの妻」とどのような違いを持っているんでしょう?


そんなことをふと考えた一日でした。


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05/27 03:49 | 未分類 | CM:2 | TB:0
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