スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/-- --:-- | スポンサー広告
Art Unlimited


にほんブログ村 美術ブログへ

今回はART BASEL 2006の企画のひとつ、Art Unlimitedのレポート。
Art Unlimitedとは、ART BASELの各ギャラリーブースには設置できないような巨大な作品を集めた展覧会。70ものアートプロジェクト、ヴィデオ、インスタレーション、巨大彫刻、壁画、パフォーマンスが見れます。そんな巨大作品たちも、基本はアートフェアに出品されているものだから購入可。キャプションに「価格はギャラリーと交渉」と明記されています。
Art Unlimitedの参加アーティストリストはこちら。
http://www.art.ch/ca/n/elj/

IMGP0950.jpg

この写真に見える噴水も立派なアート作品のひとつ。Jeppe HeinのAppearing roomsです。噴出してくる水の壁がいくつかの空間を仕切り、その空間が何秒かごとに変化します。その少しの合間に大人も子供もキャーキャー大騒ぎしながら別の空間へと移動するのです。30度を越す暑さだったバーゼルで大成功の作品。
これはPublic art projectsというART BASELの一環の企画で、Jeppe HeinのほかにMark di Suvero、Martin Creed、Chris Burden、Massimo Bartoliniが参加しています。
そんなArt Baselの会場前に設置された彼らの作品たちはこちらからどうぞ。http://www.kopenhagen.dk/billeder/reportage/art_unlimited_public_art_projects/


ではでは中に入ってみましょー。





Julius Poppe 「bit.fall」
バシャーンバシャーンという音がするほうを見ると、言葉の滝が落ちてくるが見えました。言葉はドイツ語で、特に何かの共通性や関連性はなく選ばれていたように思います。「日本」もありましたよー。
こちらにbit.fallのプロトタイプとか写真バージョンとか文字バージョンの写真があります。http://www.sphericalrobots.com/
動画ならこちら。http://www.warehouse56.com/blog/archives/001616.html
動画のほうはなんかちょっと遠くてわかりづらいですけど、会場では、水がバシャンバシャンと落ちる音と実際の水が冷やしてくれる気温で、涼しさ満点でした。
でも落ちてくる文字が結構速くて(当たり前か。あの速さじゃないと形を成さないのかもしれません。)、文字を理解しようとすると目と頭の上下の動きをかなり集中して活発にしなければならないので大変でした。気づかないうちに見入ってしまうんですが、ふと我に返ると「あー、疲れたなー。」という羽目になります。みんな必死になって凝視していましたけどね。

Xavier Veilhan 「Le Grand Mobile」
veilhan

去年までパリのポンピドゥーセンターのホールに設置されていた巨大玉。それらが会場全体を覆っています。この作品を設置するのは440m2必要。購入してもどこに置く?私はとても美しいと思います。好きです。


Aernout Mik 「Refraction」


田舎道で起こった衝突事故と、事故に巻き込まれて負傷した人たち、それを処理する人たち、そしてその横ではまるで事故なんて何も起こってないかのように、えさを食べたり寝たり交尾をしたりしている家畜たちの映像です。ただそれだけなんですけど、とても長い時間見入ってしまいました。現実って結局こんなもので、隣家や隣町や隣国で悲惨な出来事が起こっていたり酷い生活を送っている人たちがいても、私たちはこの家畜のように生きているんだな、とぼんやり思いました。


Luca Pancrazzi 「Il paessaggio ci osserva」


この迷路のようになっているインスタレーションの中に入り込んでいくと、かわいらしい街や山の風景を写す、小さな白黒の画面がたまに設置されています。その画面上に時々人間の目の高さの部分がこちらをのぞきこんでいるのが見えます。迷路の最終地点まで来ると、さきほどまで画面上に見えていた風景が目の高さに小さな小さな模型となってあらわれるのです。今この模型を覗き込んでいる自分を、また迷路中にいる誰かが画面を通して見ているという作品。
「目の高さ」と書きましたが、私は身長150cmなので全然目の高さに作品は設置されていませんでした。多分160cmくらいに設定されていたと思います。ジャンプして一瞬模型が見えたくらいです。スイス人でかすぎるよ!今回のバーゼルではこのような目に何度もあいました。フランスではもうすこし低く作品設置されてるからまだマシなんですけどね。


Michel Francois 「A Frozen Eagle Melting on the theater of Operations」


去年のFIACで見たMichel Francoisの氷でできた鷲。オープニングの日くらいしか形をとどめていなかったけれど、そのはかなさがとてもステキな作品だと思っていたんですが、今回はその氷の鷲を含めたインスタレーション。プリングルスを金色に塗って葉っぱにしてある木など、非常に美しく静かな作品。好きです。今回はこの写真とはすこし違っていましたが、素材は同じです。


Junya Ishigami 「Table」


こーれーはー、おもしろい!テーブルの上に食器だとか野菜、果物が乗せてあるんですが、このテーブル、ぶよ~んぶよ~んと波打っているのです。なんでやろー?おかしーなー?とみんなの目が点になり、テーブルの裏を覗いてみるとテーブルは薄く細長い板を組み合わせてあるだけのものなので、こんな動きをするということがわかるんですね~。でも写真の手前側は固定されているので、そこから見るとテーブルは波打っていないのですが、側面から見ると波打っています。私はこれを見て地震を思い出したんですが(本当の地震ではぶよ~んと動かないけど。がたがたって動くけど。)日本人のアーティストが創作したとわかって、よくわからないけどなんだか納得してしまいました。
ちなみにたまーに監視の方がテーブルを揺らします。じゃないと止まってしまうみたい。それも面白かった。「手動かい!」みたいな。


Barbara Kruger 「Twelve」


この作品は、展示室の四辺にそれぞれヴィデオが設置されていて、各画面に会話をしている4人のひとりが映されています。彼らは議論だったりケンカだったりをしているわけですが、画面の下には字幕のように、彼らが発している言葉とは違う、ココロの声が映されています。例えば彼氏を親友に寝取られた女の子が、寝取った女の子とケンカをしていて、お互いが自分の正当性を論じているけれど、ココロの声では「だからアンタはもてないのよ!」とか。食事中に口うるさくガミガミ言ってくる妻に「うんうん。」と言いながら、ココロの声は「どうして彼女と結婚したんだろう?」とか。その場に居合わせる息子は言葉でも何も発さないしココロの声も何も発さないとか。
鑑賞者は真ん中に位置することになるので、すべてのココロの声を追うことは難しいのですが、誰のココロの声を追うのかもその鑑賞者の私生活の立場を表しているのかもしれません。


Antony McCall 「You and I, Horizontal」
http://www.anthonymccall.com/pg3.html
これは感動するくらい美しい作品。真っ暗な通路を手探りで抜けていくと、そこには光がありました。うまく説明できませんが、その光はスモークのようなものと構成されていて、自分自身も光の中に入ることもできるし、そのスモークと光を手で掬い取ってしまいたくなる作品。美しい。とにかく上のサイトをみてください。


Alicia Framis 「Secret Strike Tate Modern」
ロンドンにある現代美術館テート・モダンの風景を切り取ったヴィデオ作品。電話やファックス、蛍光灯のジーっていう音なんかはそのままですが、そこにいる人たちはまるでヴィデオの一時停止ボタンを押されたかのように動きません。じっくり見ていると、たまにまばたきをしたりふと動いてしまう人もいれば、本当に静止している人もいる。人間が静止しているのと、本当の蝋人形をあわせて撮影されているのかもしれません。テート・モダンのいろんな姿が見れますよ。


Ceal Floyer 「Construction」
まったく何もない真っ白の空間に、ただ建設中の工事の音だけが聞こえる作品。その音たちを聞きながら、頭の中に出来上がっていく建物は、みんなそれぞれ違っているんだろうな、と思いました。音だけを聞いて頭の中に出来上がっていくものから、自分を新しく発見できるかもしれない作品。そういうのん好きです。


さてさて、どうでしたでしょうか。
70もある中から、私が好きだった作品たちを紹介してみました。
なんだか移動遊園地みたいな空間になっていたArt Unlimitedでした。

今回はがんばって書きました!「よーがんばった!」のクリック2回願いします!


にほんブログ村 美術ブログへ


スポンサーサイト
06/26 00:05 | アートフェア | CM:6 | TB:1
わ~いわい。私もバーゼルへ出かけたような気分になれました。どれも現代を切り取ったような作品(あたりまえ?)たのしいレポートですね。テートモダンも出かけてみたいところです。お土産のバッグ愛用しているんです~(笑)
Aernout Mik 「Refraction」でコメントされていますが、
家畜のなかにもいろいろいます、人間の中にもいろいろいます。いろいろいるなかで、自分はだれでしょう?。
なんかですね・・この背景に、まだまだ見切れない。あるいは語りきれない膨大な作品群が控えていると考えただけで凄いですね。贅沢といえば贅沢な環境です。

来年は実際に出かけてみたいです(今年も隙あらば観に行こうと思っていました・・)。
たまごさん、こんにちは。
わ~いわい、そんなん言ってもらえてうれしいですー。
たまごさんのとこにクリムトの絵のん、更新されてましたね。
私は2度しかテートモダンに行ったことないですが、ショップで売ってたテートモダン+ポール・スミスのコラボレーションのデカイ黒いバッグ、今でも使ってます。それですか?
あとマグカップも使ってる。
私って実はミーハーなんかな?おかしいな。そんなつもりないのにな。

ishさん、こんにちは。
まあここで書きたかったことは、家畜も人間も動物で、結局自分のことを考えて生きてるなあということです。家畜という言葉を使うとすこしネガティブな感じですね。動物と描くべきでした。はい。

takahitoさん、こんにちは。
ですよねー。私もそう思います。そんな良い環境にいるのに、すぐに「疲れた。」とか言って、ホテルに昼寝しに帰ったりしてしまいました、、、。まだまだやなあ。
はじめまして。
トラックバックありがとうございました。それから、勝手にいろいろとトラックバックさせていただきました。それぞれのアートフェアを作品まで説明しているblogが他にはなかったので参考になりました。立場が違うと見方が違うのは当たり前ですが、興味深く読ませていただきました。
余談ですが、今週末よりパリに行きます。何かお勧めの場所がありますか?
satohsさん、はじめまして。
トラックバックを返すのが遅くなってすいませんでした。
8月のパリは観光客ばっかりで大変ですよー。どこに行ってもヒトヒトヒト。
ギャラリーはどこも閉まってます。美術館も観光客向けというか、ファミリー向けの展覧会を企画する傾向が多いみたいに感じます。
個人的には微妙だったので、ブログにもレポートを書いていませんが、jeu de paume美術館の「シンディー シャーマン」は、彼女にとって世界初の回顧展なので、見といて損はないと思います。あとは、こないまでロンドンで行われていて、現在はパリ市立現代美術館で開催されている「ダン フラヴィン展」。私はまだ行ってませんが、良いらしいです。今思いつくのはそれくらいですね~。とにかく8月のパリはアート界動いてません!でもだからこそ普段行かない美術館なんかに足を運ぶチャンスの時なのかもしれませんね。では楽しんでくださいね。
これからもこのブログ、よろしくお願いします。また見にきてください。
お名前

ホームページ

コメント

パスワード
   
http://kanaparis.blog59.fc2.com/tb.php/59-92596858
* トラックバック *
ウィンド・ショッピング@basel
ようやくバーゼル編に突入.世界的なアートフェアである「Art 37 Basel...
template design by takamu
Copyright © 2006 takamu All Rights Reserved
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。