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2006年10月27日は何の日?


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いそがし、いそがし、いそがしわー!

という今日この頃。今週はロンドンでFrieze Art Fairが開催されています。今日がオープニング。私は今回はパリで待機なので、「今週はゆっくりできるな~。」と高をくくっていたのに、大間違いでした。よく考えたら(まあ考えなくても)普段4,5人が働いているギャラリーで、2人になるわけだから仕事は倍。そのうえ30分ごとくらいにロンドンから「○○コレクターに○○の写真を送って。」だとかいう電話がひっきりなしにかかってきて、仕事が倍な上にギャラリーがまるで二つあるかのようになっていて、ドッタンバッタンしております。

そんな毎日ですが、ちゃんと遊んでます。おとついはポンピドゥーセンターで始まったRobert Rauschenbergの展覧会のオープニングパーティーに行ってきました。そのあとその場で偶然会った知り合いたちと晩御飯を食べているときに話題になったことについて、今日は書いてみたいと思います。

その話題とは、1939年生まれのフランス人アーティストであるJean-Pierre Raynaud(ジャンーピエール レイノー)が彼自身が所有している彼自身の作品のコレクション、1962年からの80点を、パリのクリスティーズというオークションハウスで競売にかけるというもの。その総合評定価格は800000ユーロにまでなるのですが、この競売、なんとなんと最低価格が設定されていないんです。


ME0000055827_3.jpg

ジャンーピエール レイノーと言えば、ポンピドゥーセンター所蔵のこの作品が有名かな?

70175_9198_by_tburgey.jpg

あとセンターの前のでかい金色の植木鉢かな?


ではでは行ってみましょう!







Jean-Pierre Raynaudは、マルセル デュシャンの後継者的存在の現代アーティスト。彼は、私たちが日常生活に使用するオブジェを利用して作品を作ります。私も知らなかったんですが、彼は元植木屋さんらしく、だから陶器の巨大な植木鉢に様々な彩色をした作品を数々発表しています。
他には1964年から1968年にかけて発表された、幼少時代や私生活、それらに伴う痛みやトラウマに関する作品。
4471399.jpg

Psycho-objet Chaussons, 1966
セメントが詰め込まれた子供用のかわいらしいスリッパが、白く塗られた鋭い柵に囲まれています。
こちらの評定価格は15000ユーロな~り~。


今回クリスティーズで競売にかけられる作品たちは、2006年3月25日から9月19日まで、Musee d'Art Moderne et d'Art Contemporain de Nice(ニース近代現代美術館)にて開催されていたジャンーピエール レイノーの展覧会「Les Raynaud de Raynaud」に出展されたものです。作品はこちらからどうぞ。http://www.mamac-nice.org/francais/exposition_tempo/musee/raynaud-2006/d_presse/oeuvres.html

クリスティーズのサイトから、競売にかけられるいくつかの作品とその評定価格を見ることができます。http://www.christies.com/promos/oct06/5451/overview.asp

b8.jpg
そこに載ってないものでは、こちらのDrapeau et boite,2001の評定価格は30000~40000ユーロ。


おとついのレストランで議論になったレイノーのインタビューを訳してみました。結局「あったまいいなー。レイノー!」ってことで落ち着いたんですけどね。ギャラリストにとってはレイノーなんかのアーティストの存在は本当にやっかいなもの。だってギャラリストなんて必要ないよ。っていうスタンスなんですもん。

ではどうぞ。

「残念なことに、今日現在、アートは消費社会の一製品でしかない。もしも私が尊敬されるアーティストだと仮定しても(フランスや海外で展r何回をしているからね)、私は自分が特に高い評価を得ているアーティストではないとわかっている。私は、特別に自分を抱えてくれているギャラリーを持たないし、伝統的なギャラリーシステムの中には組み込まれていないと言えるだろう。

(今回のオークションに関して)私は別に気が狂ったわけではない。どのようなアーティストでも80もの作品を一気にアート市場にばらまくようなことをしてはいけないと知っている。今回、すべての作品は最低価格を設定することなしにオークションにかけられる。だから例えば、1960年代に製作した作品たちが1000ユーロにも届かないような値段で取引される可能性もあるわけだ。この行為は失敗に終わるかもしれない。しかしその場合、私にとっては逆説的に、経済がすべてを取り仕切っているこの世の中に疑問を投げかけたということで、成功だと言える。私は今日のアートにおける金銭のおかしな在り方に関して、みなさんに自覚してもらう機会を与えたいのだ。

私はニースでの展覧会を設置しているある日、展示場に1人になり、私の44年の人生がそこにあるのを見た。そのとき、これらの作品は再び梱包されて保存されるべきではないと思ったのだ。まず始めに思ったのが、これらの作品を破壊してしまおうということ。その後、私はこれらを最低価格なしに世界中にばらまいてしまおうと思ったのだ。でも35年のキャリアがあってできるという、豪華な機会ではあるけれどね。」


まあどうでしょう。レイノーはパリにさえもお抱えギャラリーを持たないことで知られるアーティスト。今回の「アーティスト自身が作品を競売にかける」という試みは史上初のことらしいです。いろいろ言ってはるけれど、作品を結局破壊せずに、まるで話題づくりかのように競売にかけたり、それもその競売の日はパリに世界中の現代ーアートコレクターたちが集まっているFIACの期間であったりするわけです。これは一つのアート行為、パフォーマンスであるともいえますが、たとえこのようなことをしても、別に今日のアート界のお金のあり方に一石を投じると言ったような結果にはならないんじゃいのん?それはあなたが一番よく知ってるんじゃないのん?とも思います。

だって、いくら最低価格の設置がなかったとしても、宣伝効果は十分すぎるほどある今回のオークション。1000ユーロで取引されるような作品は絶対!!ない!!と言い切れます。そんなことよりレイノーのオークション最高価格の記録をぬりかえてしまいそう。


まあそんなこんなで、その日のレストランではひたすら、「ギャラリストじゃなくて、キュレーターじゃなくて、批評家じゃなくて、コレクターじゃない、何か。そんな隙間産業がきっとアート界にも残ってるはず!」「でもそれはなんぞや?そこが一番大切なところで一番わからんところ。」と言う話に花が咲いたのでした。
ちゃんちゃん。


ちなみにこれらの作品は10月23日から26日、10時から18時まで、クリスティーズ・パリ(9 avenue Matignon)で展示されます。
そしてオークションは10月27日15時からです。

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